ソ・イングク
ソ・イングクは韓国の歌手・俳優である。2009年『スーパースターK』初代優勝者として歌手デビューし、2012年『応答せよ1997』で俳優としても大ブレイクした。ドラマ、映画、ミュージカルと幅広く活躍し、歌と演技の両輪を貫いている。
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
蔚山の「肩の怪物」
ソ・イングクは1987年10月23日、蔚山で生まれた。小学生のころはシルム(韓国相撲)部に所属していた。生まれつき骨格が大きく、高校時代には肩幅の広さから「肩の怪物」と呼ばれていた。歌手を志してからは数多くのオーディションを受けたが、ことごとく不合格に終わった。オーディションに落ち続けた時期には深刻な拒食症に苦しんだことも、『スーパースターK』優勝直後の2009年に打ち明けている。
最後の挑戦で初代王者に
2009年、Mnetのオーディション番組『スーパースターK』の第1シーズンに出場した。これを最後の挑戦と決め、半ば諦めの境地で外見の準備もせずに臨んだという。序盤は大柄な体格もあって目立たなかったが、予選の段階から審査員のイ・ヒョリやヤン・ヒョンソクが容姿と実力を評価し、タレントのパク・ソヒョンは「演技をする気はないのか」と尋ねたほどだった。生放送のステージが進むにつれて減量に成功し、歌唱力に加えて見た目の変化も話題となり、逆転で初代優勝者となった。後のシーズンでは、序盤は目立たない出場者に「ソ・イングクのように後半で化けるかもしれない」と期待する視聴者も現れた。
ケーブル出身の壁
優勝後はソン・シギョンやパク・ヒョシンが所属していたJellyfishエンターテインメントと契約し、2009年に正式デビューした。初期のシングル「呼ぶ(부른다)」「愛してるU(사랑해U)」は新人ながら音源チャートの首位に立ち、2010年5月には『M COUNTDOWN』で1位も獲得した。ただ当時は地上波各局がケーブル局のオーディション出身者を出演させたがらず、地上波の音楽番組にはなかなか呼ばれなかった。事務所の先輩ソン・シギョンはラジオでこの扱いを公然と批判したほどである。本人はKBS『男の資格』の合唱団や2012年のミュージカル『光化門恋歌』など、地道に活動の場を広げていった。
活動の歩み
『応答せよ1997』で大ブレイク
2012年、KBSドラマ『ラブレイン』の助演で俳優デビューし、同年tvN『応答せよ1997』の主人公ユン・ユンジェ役で一気にブレイクした。慶尚道なまりの台詞と自然な演技が絶賛され、Apinkのチョン・ウンジとのデュエットOST「All For You」も各チャートを独占し、年末の音楽賞でOST賞を受賞した。この人気を追い風に、2013年には「笑って泣いて(웃다 울다)」で『スーパースターK』出身者として初めて地上波3局の音楽番組に出演し、後輩たちに道を開いた。同年はSBS『主君の太陽』で切ない片想いの役を演じ、自ら歌った劇中曲もヒットした。年末にはKBS芸能大賞の司会も務め、歌手と俳優の両方で存在感を示した。
主演俳優としての確立
2014年はtvN『高校処世王』で主演を務め、アドリブを交えたコミカルな場面が次々と話題になった。続くKBS『王の顔』では光海君を演じ、KBS演技大賞で新人賞を受けた。2015年の『君を憶えてる』では天才プロファイラーを、2016年のOCN『38師機動隊』では詐欺師を演じ、後者は放送当時のOCN最高視聴率を記録した。同年のMBC『ショッピング王ルイ』では記憶を失った御曹司を愛らしく演じて同時間帯1位に導き、MBC演技大賞で優秀演技賞を獲得した。2017年にJellyfishとの契約が満了して移籍し、2018年には日本ドラマのリメイク『空から降る一億の星』で陰のある主人公を演じ、根強いファンを得た。
悪役と舞台で広げた幅
2021年には映画『パイプライン』に主演し、tvN『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』で人ならざる存在「滅亡」を演じた。国内の視聴率は伸び悩んだが海外で人気を集め、放送中にInstagramのフォロワーが200万人以上増えたという。2022年はKBS『美男堂の事件手帳』に主演する一方、映画『オオカミ狩り』で初の悪役に挑み、トロント国際映画祭にも参加した。2023年にはミュージカル『モンテ・クリスト』で12年ぶりに舞台へ戻り、同年末からのTVINGオリジナル『イジェ、すぐ死にます』は同サービス屈指の視聴記録を残した。2025年にはチョン・ウンジとのリメイク曲「Couple」を発表し、KBS『트웰브』(トゥエルブ)、2026年にはNetflix『월간남친』(月刊彼氏)、tvN『내일도 출근!』(明日も出勤!)と出演作が続いている。
エピソード
兵役をめぐる騒動
2017年3月に陸軍へ入営したが、わずか数日後に足首の骨軟骨病変を理由に帰宅措置となった。その後の再検査と精密検査を経て、同年6月に戦時勤労役(5級)の判定を受け、事実上兵役を免除された。これに対し、免除理由となる持病を以前から認識しながら入隊を延期していたのではないかという疑惑が報じられ、世論は賛否に割れた。事務所は、免除を狙って病気を放置したわけではなく、本人の入隊の意志は強かったと説明した。騒動の余波は長く残ったが、2018年9月、本人は復帰作『空から降る一億の星』の制作発表会で立ち上がって「ご心配をおかけして申し訳ない」と頭を下げ、俳優活動を本格的に再開した。
役作りと撮影現場の素顔
『オオカミ狩り』の凶悪犯チョンドゥ役では体を大きく鍛え上げ、全身にタトゥーの特殊メイクを施して臨んだ。海外の映画祭では、関係者が「あの役の俳優は誰か」と尋ねたという。『38師機動隊』の詐欺の売り込み場面では共演者が鳥肌が立ったと語り、演出家からも絶賛された。一方で鋭い目つきの第一印象とは裏腹に、『滅亡』のメイキング映像では共演者と冗談を交わし、冷たい役のカットがかかるとすぐ笑顔に戻る姿が映っている。『イジェ、すぐ死にます』のワイヤーアクションでは、建物の4〜5階ほどの高さに吊られたまま待つうちにパニックになり、高所恐怖症がこれほどひどいとは思わなかったとラジオ番組で明かしている。
ゲーマーで飾らない素顔
大のゲーム好きで、『ディアブロ4』などをプレイする様子を自身のYouTubeでも見せている。『私は一人で暮らす』の初期メンバーとして素の一人暮らしを見せた飾らなさも人気の理由だ。体の左側ばかり怪我をしてきたため、左目周辺の手術も経験し、お守り代わりに左腰へタトゥーを入れたと明かしている。乗り物に乗るとすぐ眠ってしまう体質で、トロントでは時差ぼけ知らずだった。2022年からはYouTubeでVlogを公開し、ブラジルや米国でもファンミーティングを開くなど、海外ファンとの交流にも積極的である。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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- ソ・イングク — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 美男堂-事件手帳 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 空から降る一億の星 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- パイプライン — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08