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イ・ソンギュン

이선균Lee Sun-kyun
俳優・女優

イ・ソンギュンは1975年ソウル生まれの俳優である。単発ドラマで実力を磨き、『白い巨塔』『コーヒープリンス1号店』『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』、映画『パラサイト 半地下の家族』などで韓国を代表する俳優となった。2023年12月、48歳で死去した。

更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09

生い立ちとデビューまで

大学演劇サークルから芸術大学へ

イ・ソンギュンは1975年3月2日、ソウルの面牧洞で生まれた。演技との出会いは高校卒業後に進んだ円光大学で、演劇サークルの舞台に立ったことがきっかけだった。芝居で生きていく決心を固めた彼は大学を中退し、開校して間もない韓国芸術総合学校の演劇院に入り直す。同校の第1期生であり、同じ年にはチャン・ドンゴンも入学していた。いまでこそ同校は名門として知られるが、当時はまだ評価の定まらない新設校であった。

「無職」の役でテレビデビュー

卒業してもすぐに仕事があったわけではなく、しばらくは定職のない日々を過ごした。2001年、MBCのシットコム『恋人たち』(연인들)で、姉の金をこっそり持ち出して使い込んでしまう無職の弟を演じ、テレビドラマに初めて登場する。気の利かない毒舌キャラクターは視聴者の目を引き、本人は後に、当時の自分の暮らしとそっくりだったので演じるのは楽だったと振り返っている。ただし、この軽いイメージが長編ドラマへの起用を妨げた面もあり、しばらくは単発ドラマが主な舞台となった。

活動の歩み

単発ドラマから『白い巨塔』へ

2000年代前半、イ・ソンギュンはKBS『ドラマシティ』やMBC『ベスト劇場』などの単発ドラマに数多く出演し、演技派としての評価を固めていった。彼の出演した『ドラマシティ』の一編が好評を得て、のちにミニシリーズ『朗朗18歳』が作られたほどである。転機は2007年の『白い巨塔』で、野心的な主人公と対照的な良心派の内科医チェ・ドヨンを演じ、軽い役柄の俳優という印象を覆した。同年の『コーヒープリンス1号店』では音楽プロデューサーのチェ・ハンソンを演じ、コン・ユ、ユン・ウネらと並ぶロマンスの相手役として女性視聴者の人気を得た。この2作を続けて成功させたことで、主演級の俳優としての立場を固めた。

ドラマと映画の両輪

その後も2010年の『パスタ〜恋が出来るまで〜』で厨房を厳しく仕切る毒舌のシェフ、2012年の『ゴールデンタイム』で重症外傷センターに飛び込む新米医師を演じ、主演作の成功が続いた。映画では長く興行に恵まれなかったが、2012年の『火車』と『僕の妻のすべて』がそろってヒットし、2014年の『最後まで行く』ではチョ・ジヌンとともに翌年の百想芸術大賞映画部門男性最優秀演技賞を受けた。ホン・サンス監督の『教授とわたし、そして映画』や『ヘウォンの恋愛日記』にも出演し、作家性の強い作品と娯楽作の双方で存在感を示した。

『私のおじさん』と『パラサイト』

2018年の『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』では、生活の重さに耐えながら生きる中年会社員パク・ドンフンを演じ、作品は放送後も長く名作として語り継がれている。2019年にはポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』で裕福なパク社長を演じ、初めてカンヌ国際映画祭のレッドカーペットを歩いた。同作はパルムドールとアカデミー賞作品賞を受け、彼も共演者とともに全米映画俳優組合賞のキャスト賞を受賞した。その後も、Apple TV+初の韓国語オリジナルシリーズ『Dr. Brain』で死者の脳と自分の脳を同期させて記憶をたどる脳科学者を演じ、映画『キングメーカー 大統領を作った男』では表舞台に立たずに候補者を勝利へ導こうとする選挙参謀ソ・チャンデ、『スリープ』では眠ったまま異様な行動を繰り返すようになる夫を演じるなど、話題作が続いた。

2023年の捜査と死去

2023年10月、イ・ソンギュンが違法薬物を使用した疑いで警察の捜査を受けていると報じられた。本人側は、知らないうちに薬物を渡されていたと主張し、自身が金銭を脅し取られていたとして告訴したとも伝えられた。捜査の結論が出ないまま、同年12月27日に48歳で死去した。死後、映画人らは捜査情報が繰り返し報道に流れたことを問題視し、真相究明と制度改善を求める声明を発表した。遺作となった映画『탈出: PROJECT SILENCE』(脱出)と『幸福の国』(행복의 나라)は2024年に公開されている。

エピソード

低音の声とその評価

低くこもった独特の声は、イ・ソンギュンのトレードマークだった。『パラサイト』が世界中で公開されると、海外の観客からもその声を魅力的だと評する反応が相次ぎ、ファンにとっても彼の最大の魅力の一つであり続けた。ところが当の本人は、この声をあまり気に入っていなかったという。評価が割れる面もあり、発音がこもって台詞が聞き取りにくいという声は以前からあった。北朝鮮出身の兵士に扮した『PMC:ザ・バンカー』では、銃撃戦の騒音の中で方言の台詞を話す場面が分かりにくいと指摘されている。

予算難の『火車』を支えた主演

予算の乏しさという点で、『火車』の現場は際立っていた。主要キャストが出演料の半分を公開後に受け取る契約を結んでいたほどで、撮影の段取りも機材の都合が優先された。レンタル料の高い機材を借りた日は物語の順序に関係なくその機材を使うカットをまとめて撮り、本来なら何台ものカメラで押さえる場面を1台のカメラで繰り返し撮影したという。こうした無理の多い進行にもイ・ソンギュンは不満を見せずに付き合い、ピョン・ヨンジュ監督はのちにそのことへの感謝を口にしている。前に出て場をさらうより共演者の芝居を受け止める役回りを得意とし、『僕の妻のすべて』ではイム・スジョンとリュ・スンリョンという濃いキャラクターに挟まれながら物語を地に足のついたものにした。そうした姿勢が、監督や共演者から厚い信頼を寄せられる理由になった。

家族と私生活

2009年には女優のチョン・ヘジンと結婚し、2人の息子をもうけた。夫婦はその後もそれぞれ俳優として活動を続けた。『パラサイト』で彼が演じたパク社長の、運転手が「線を越える」ことを嫌うという台詞は、作品の階層意識を象徴する言葉として世界中で引用された。苛立ちや焦りを抱えた人物を演じさせると右に出る者がいないとも評され、『最後まで行く』で追い詰められていく刑事の姿は、彼の代表的な演技として今も挙げられる。

プロフィール

生年月日
1975年3月2日[1]
出生地
韓国 / ソウル特別市[1]
国籍
韓国[1]
職業
俳優[1]

作品

年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。

  1. 2018年マイ・ディア・ミスターAmazonで探す나의 아저씨出演[2]
  2. 2023年ペイバック~金と権力~Amazonで探す법쩐出演[3]
  3. 2019年시베리아 선발대出演[4]
  4. 2019年パラサイト 半地下の家族Amazonで探す기생충出演[5]
  5. 2021年Dr.ブレインAmazonで探すDr. 브레인出演[6]
  6. 2019年検事ラプソディ 僕と彼女の愛すべき日々Amazonで探す검사내전出演[7]

出典

リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。

  1. イ・ソンギュン — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  2. マイ・ディア・ミスター — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  3. ペイバック~金と権力~ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  4. 시베리아 선발대 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  5. パラサイト 半地下の家族 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  6. Dr.ブレイン — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  7. 検事ラプソディ 僕と彼女の愛すべき日々 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08