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ペ・ドゥナ

배두나Bae Doona
俳優・女優

ペ・ドゥナは韓国の俳優。モデルを経て1999年に俳優デビューし、ポン・ジュノ、パク・チャヌクらの映画で評価を得た。是枝裕和監督の『空気人形』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受け、ハリウッドやNetflix作品にも活動の場を広げている。[8][11][14]

更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08

生い立ちとデビューまで

舞台女優の母のもとで

ペ・ドゥナは1979年にソウルで生まれた。母は舞台女優のキム・ファヨンで、のちに本人は、演技に行き詰まったとき母に助けを求めたことをインタビューで語っている。中学・高校は中央大学校の附属校で学んだ。俳優として仕事を続けながら、2007年には建国大学校の映画芸術系の課程に入学しており、現場での経験を積んだあとも映画を学び直す道を選んでいる。[8][13][9]

雑誌モデルとしての出発

芸能界との接点はモデルの仕事だった。20歳前後のころソウル・狎鴎亭の路上で声をかけられ、ファッション誌の専属モデルとして誌面に登場するようになった。著書の著者紹介によれば、1998年にはブランド「クールドッグ」のカタログモデルとして活動を始めている。同じ1998年に初めて東京を訪れ、その後10年ほどの間に撮影や映画の宣伝、私的な旅行で30回あまり東京へ通ったという。[8][9]

『学校』から初主演へ

俳優としての第一歩は1999年のKBSドラマ『学校』で、クラスになじまない反抗的な生徒を演じて注目された。同じ年、日本の『リング』を韓国で映画化した作品で貞子にあたる役を演じ、映画にも進出した。翌2000年、ポン・ジュノ監督の長編第1作『ほえる犬は噛まない』で初めて主演を務める。本人はこの作品で初めて化粧をせずに演じ、顔のトーンをあえて落としたことで、かえって気負いが消えて自由に演じられたと振り返っている。[8][11][10]

活動の歩み

作家性の強い韓国映画で

2000年代前半のペ・ドゥナは、新しい世代の監督の作品に相次いで出演した。チョン・ジェウン監督の『子猫をお願い』(2001年)では、自由に各地を渡り歩く暮らしに憧れるテヒを演じた。パク・チャヌク監督の『復讐者に憐れみを』(2002年)では財閥解体運動に関わるヨンミを、ポン・ジュノ監督と再び組んだ『グエムル-漢江の怪物-』(2006年)ではアーチェリー選手ナムジュを演じている。『ほえる犬は噛まない』や『復讐者に憐れみを』は公開時に興行が振るわず、本人は自分の好きな映画がなぜ当たらないのか悩んだこともあったという。2021年には『子猫をお願い』のデジタル修復版がソウル国際女性映画祭で上映され、監督と主演俳優が20年ぶりにそろった。[11][12]

日本映画と『空気人形』

日本で最初に出演したのは、2004年に撮影された山下敦弘監督の『リンダ リンダ リンダ』である。本人は、韓国の大作に比べて日本の独立系映画の制作は簡素で新鮮に感じたと語っている。2009年には是枝裕和監督の『空気人形』で、人間らしくなっていく人形を演じた。同作は日本で9月に公開されると上映館が30館から53館へ広がり、ペ・ドゥナは日本アカデミー賞の優秀主演女優賞に選ばれた。所属事務所は、日本映画に出演した外国人俳優として初の受賞だと説明している。2010年3月の授賞式で最優秀賞は逃したが、東京スポーツ映画大賞と高崎映画祭でも主演女優賞を受けた。[16][14][15]

ハリウッドと配信ドラマ

2012年、ウォシャウスキー姉妹らの『クラウド アトラス』でハリウッド作品に初出演し、19世紀の白人女性、1970年代のメキシコ人女性、未来のクローン人間という3役を演じ分けた。その後も同じ監督の『ジュピター』やNetflixドラマ『センス8』に起用され、海外の作品が活動の柱の一つになった。国内でも、ドラマ『秘密の森〜深い闇の向こうに〜』の刑事ハン・ヨジン、Netflixの時代劇ゾンビドラマ『キングダム』の医女ソビなど、連続ドラマで印象的な役が続いた。2021年の『静かなる海』では、チョン・ウソンが制作に携わったSFドラマで、月面基地に派遣される動物学者ソン・ジアンを演じている。[18][11][8]

カンヌから新たな挑戦へ

2022年は、是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』と、チョン・ジュリ監督の『あしたの少女』の2本がそろってカンヌ国際映画祭に招かれた。『あしたの少女』でペ・ドゥナはコールセンターに実習に出た高校生をめぐる出来事に疑問を抱く刑事ユジンを演じ、同作は韓国映画として初めて批評家週間のクロージング作品に選ばれている。その後はNetflix映画『REBEL MOON』2部作に出演し、2025年7月にはゼルナー兄弟監督の新作『Alpha Gang』にケイト・ブランシェットらと並んで加わることが報じられた。2026年4月には、クーパンプレイの『家族計画』シーズン2で再びハッカーの母ハン・ヨンスを演じることが発表され、同年下半期の公開が予告されている。[17][20][21]

エピソード

素顔で演じる理由

ペ・ドゥナは多くの作品で、ほとんど化粧をせずにカメラの前に立ってきた。2019年のインタビューでは、喜びや悲しみ、興奮によって顔色は自然に変わるもので、厚い化粧ではそれが伝わらないと説明している。視線が唇に向かうのを避けるためリップグロスも塗らず、アクセサリーも控えるという。演技力を見せるためではなく観客の心を動かすために演じている、というのが本人の考えである。撮影現場にはマネージャーを伴わずに一人で行くことも多い。『キングダム』のように顔に土をつけてゾンビと戦う役で、休憩中に世話を焼かれると集中が途切れるからだと話している。[10]

母に頼んだ時代劇の発声

『キングダム』は本人にとって初の時代劇で、せりふの調子には苦労したという。若手の頃、『復讐者に憐れみを』の撮影中に泣きながら母にせりふを教えてほしいと頼んだが、断られた経験がある。それから十数年たってこの作品のために改めて頼み込み、母から一対一の指導を受けた。ただ、低い声で重々しく話すとまるで大王大妃のように聞こえたと笑いながら明かしている。最終的には、身分の低い出自の医女が両班と言葉を交わすときのぎこちなさを出そうと考え、典型的な時代劇調から離れることにした。[13]

『REBEL MOON』の衣装提案

『REBEL MOON』で剣の達人ネメシスを演じるにあたり、ペ・ドゥナは衣装やメイクにも意見を出した。当初の脚本では竹の笠をかぶる設定だったが、衣装合わせに行くとスナイダー監督が朝鮮時代の両班がかぶった馬毛の笠「カッ」を用意しており、誇らしく感じたという。動きを読まれないようにズボンの丈を長くすることや、太いアイラインも本人の提案である。撮影は海外で8か月に及び、子役のケイデン・ドラゴマーの前では頼れる戦士に見えるよう、普段より厳かに振る舞ったと振り返っている。[18][19]

監督との仕事と作品選び

ポン・ジュノ監督とパク・チャヌク監督の両方と仕事をしたペ・ドゥナは、2023年のラジオ番組で二人の違いに触れた。ポン監督は細部まで緻密で、思い描いた場面に俳優がぴたりと合うことを好み、パク監督は俳優から多くの着想を得て新しい試みを楽しむという。海外からの出演依頼については、国内で良い作品に誠実に取り組んでいれば向こうから声がかかるもので、是枝監督もそうして連絡をくれた一人だと語っている。2025年のインタビューでは、国や社会の境界を越えて人権を語る監督と組みたいと述べた。チョン・ジュリ監督の『私の少女』と『あしたの少女』の脚本は、どちらも読んで5分も迷わなかったという。[12][10][16]

プロフィール

生年月日
1979年10月11日[1]
出生地
ソウル特別市 / 鍾路区[1]
国籍
韓国[1]
職業
俳優[1]

作品

年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。

  1. 2019年キングダム(韓国TVシリーズ)Amazonで探す킹덤出演[2]
  2. 2022年ベイビー・ブローカーAmazonで探す브로커出演[3]
  3. 2019年ペルソナ -仮面の下の素顔-Amazonで探す페르소나出演[4]
  4. 2021年静かなる海Amazonで探す고요의 바다出演[5]
  5. 2017年秘密の森〜深い闇の向こうに〜Amazonで探す비밀의 숲出演[6]
  6. 2018年最高の離婚 Sweet LoveAmazonで探す최고의 이혼 (2018년 드라마)出演[7]

出典

リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。

  1. ペ・ドゥナ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  2. キングダム(韓国TVシリーズ) — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  3. ベイビー・ブローカー — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  4. ペルソナ -仮面の下の素顔- — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  5. 静かなる海 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  6. 秘密の森〜深い闇の向こうに〜 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  7. 最高の離婚 Sweet Love — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  8. KBSスターボックス:ペ・ドゥナ(映画俳優)人物紹介KBS/公式一次情報/確認日 2026-10-08
  9. 『ドゥナ's ロンドン遊び』書誌・著者紹介YES24/参考出典/確認日 2026-10-08
  10. ペ・ドゥナ、素顔の演技と海外進出について語る(『キングダム』インタビュー)スポーツ韓国/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  11. 『子猫をお願い』公開20周年とペ・ドゥナの歩み(ポッドキャスト「俳優オンニ」紹介記事)中央日報/参考出典/確認日 2026-10-08
  12. ペ・ドゥナ、ポン・ジュノ監督とパク・チャヌク監督の違いを語る(SBSパワーFM出演)SBS芸能ニュース/公式一次情報/確認日 2026-10-08
  13. ペ・ドゥナ、『キングダム』のため舞台女優の母に演技指導を頼むスターニュース/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  14. ペ・ドゥナ、『空気人形』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  15. ペ・ドゥナ、日本アカデミー賞授賞式で優秀主演女優賞スターニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  16. Doona Bae interview: “As an actor, I look beyond borders”Eastern Kicks/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  17. 『あしたの少女』カンヌ映画祭批評家週間のクロージング作品に選出スターニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  18. Bae Doo-na shares portraying Korean identity in Hollywood's 'Rebel Moon'The Korea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
  19. 'I wanted to come off as a warrior': How Bae Doo-na built her character in Netflix's 'Rebel Moon'Korea JoongAng Daily/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  20. Alpha Gang casts Chris Pine, Lily-Rose Depp, Kelvin Harrison Jr. and Doona BaeDeadline/参考出典/確認日 2026-10-08
  21. ペ・ドゥナ、ペク・ユンシク『家族計画』シーズン2制作決定(ザ・ファクト配信)ザ・ファクト(ネイト掲載)/参考出典/確認日 2026-10-08