キム・ヘウン
釜山出身の女優。ソウル大学で声楽を学び、MBCのアナウンサー兼気象キャスターを経て俳優に転身した異色の経歴を持つ。映画『悪いやつら』のクラブ女社長役で注目され、『密会』『ミスター・サンシャイン』『梨泰院クラス』など話題作で印象的な脇役を重ねている。
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
声楽家志望から放送局へ
キム・ヘウンは1973年、釜山の東莱(現在の金井区)で生まれ、高校まで地元で過ごした。声楽を学んでソウル大学音楽大学の声楽科に進学している。転機は4年生だった1997年に訪れた。通貨危機の影響で声楽の道を続けるのは難しいと考え、MBCのアナウンサー試験を受けたのである。採用枠2人の本社試験では、キム・ジュハ、パン・ヒョンジュに次ぐ3位で惜しくも届かなかったが、清州MBCのアナウンサーとして放送の世界に入った。その後ソウルの本社に移り、看板ニュース『ニュースデスク』のメイン気象キャスターとして顔を知られるようになる。立場上は公募採用のアナウンサーのまま、局内で気象キャスターの職務を担っていた形である。
キャスターから女優へ
キャスター時代の2002年、MBCの青春シットコム『ノンストップ3』に気象キャスター役で顔を出し、2004年にはドラマ『結婚したい女』にミョン・セビンの友人役でカメオ出演した。当初はゲスト程度の予定が6話分に広がり、これが本格的に演技に触れるきっかけになった。同年に気象キャスターを退いて局を離れると、約3年の休養期間を演技の勉強に充てる。そして2007年、MBC日日ドラマ『阿峴洞の奥様』で声楽科出身の長男の嫁という、自身の経歴とも重なる役で女優として本格的にデビューした。
活動の歩み
『悪いやつら』で開いた新境地
デビュー後はキム・イニョン脚本の『太陽の女』『赤道の男』などに起用され、上品な役柄を中心に経験を積んだ。イメージを一変させたのが2012年の映画『悪いやつら』である。ホテルのナイトクラブを仕切る女社長を演じ、それまでの知的なアナウンサー像とは正反対の荒っぽい口調を見事にこなした。劇中の釜山方言の台詞「ニ チョラッチェ(ビビったんだろ)」は、とりわけ観客に強い印象を残した。2014年にはJTBC『密会』でソ・ヨンウを演じ、APAN STAR AWARDSで助演女優賞を受けた。
話題作に欠かせない存在に
その後はジャンルを問わず話題作に出演を重ねる。時代劇『懲毖録』、『ロマンティック・ドクター キム・サブ』、2018年の『ミスター・サンシャイン』、『ボーイフレンド』、2020年の『梨泰院クラス』など、短い出番でも強い印象を残す脇役として重用された。2020年のJTBC『優雅な友人たち』では主演格を務め、2022年には『二十五、二十一』でフェンシングの指導者ヤン・チャンミを演じた。2024~2025年のKBS2『アイロン・ファミリー』(다리미 패밀리)ではKBS演技大賞のベストカップル賞を受けた。映画でも『リボルバー』(2024年)の巫女役などに出演し、2026年にはSBS『財閥X刑事2』に特別出演し、主人公の母でメディアグループ会長のチョン・テソンを演じた。
エピソード
家族と私生活
結婚して一女の母である。本格的に演技を始めた頃は夫が反対していたが、『悪いやつら』のヒット以降は止められないと悟ったのか、応援してくれるようになったと明かしている。娘とはSBSの親子バラエティ『スタージュニアショー プンオパン』に一緒に出演したこともある。2025年5月末には、政治評論家ユ・シミンの発言を批判する文章を自身のSNSに投稿して論争を呼んだ。自らもソウル大学出身であることに触れ「学歴が恥ずかしいと思ったのは初めて」と書いたこの投稿は賛否を集め、彼女は投稿を削除したうえで、6月に入って自筆の謝罪文を公開し、言葉の重みを改めて学んだと反省を述べた。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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