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マ・ドンソク

마동석Ma Dong-seok
俳優・女優

マ・ドンソクは1971年ソウル生まれの俳優で、英語名ドン・リーでも活動する。米国でボクシングとフィットネストレーナーの経験を積み、30代で俳優の道に入った。『新感染』で国外にも知られ、自ら企画する『犯罪都市』シリーズとマーベル映画『エターナルズ』で国際的なアクションスターとなった。

更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08

生い立ちとデビューまで

渡米とボクシング

マ・ドンソクは1971年にソウルで生まれた。1989年に家族とともに韓国から米国へ移り住み、学校でボクシングを始めている。きっかけは子どもの頃に観たシルベスター・スタローンの『ロッキー』シリーズで、本人はこの映画を観てボクサーになることを夢見たと語っている。実際にプロボクサーを目指してトレーニングを積んだ時期もあったという。一方で、ボクシングを学ぶうちに俳優になりたいという夢も芽生えた。演技に初めて触れたのは通っていた教会を通じてであった。のちに彼は、ボクシングから忍耐と謙虚さを学んだと振り返っており、現在もほぼ毎日ボクシングの練習を続け、プロ選手とスパーリングをしているという。米国時代に身につけたこの格闘技の素養は、のちの俳優としての個性を形づくる要素になった。

トレーナーから俳優へ

米国でのマ・ドンソクは、フィットネストレーナーとして生計を立てていた。総合格闘家マーク・コールマンの個人トレーナーを務めた経歴もあるが、俳優になった後、本人はこの運動関係の経歴をとにかく隠したかったと明かしたと報じられている。演技を本格的に始めたのは30代に入ってからで、韓国の映画界では遅咲きの部類に入る。米国で働きながらオーディションを受け、2002年に韓国で初めての映画出演をつかんだ。100キロを超える筋肉質の体格は、のちに彼の看板となった。韓国に拠点を移してからは、しばらく小さな役を中心に経験を重ねることになる。

活動の歩み

脇役時代の積み重ね

デビュー後のマ・ドンソクは、大きくない役を数多く演じながらキャリアを重ねた。ユン・ジョンビン監督の『悪いやつら』では、主人公の義弟で、威勢はいいものの本物の暴力団の前では手も足も出ない元テコンドー選手を演じた。リュ・スンワン監督の『生き残るための3つの取引』では腐敗した刑事ながら最低限の使命感を持つ人物を、『悪のクロニクル』では正義感のある刑事を演じ、強面だけではない人物像を見せている。2012年のミステリースリラー『隣人−The Neighbors−』では百想芸術大賞の新人賞を受け、本人によればこの作品が、クレジットこそないものの初めて製作と脚色に関わった作品でもあった。リュ・スンワン監督の『ベテラン』では文房具店主として終盤にわずかに登場するだけだったが、悪役が彼の店に入ってくる場面で観客が笑いだし、作品の中でも特に話題になった場面のひとつとなった。

『新感染』から『エターナルズ』へ

転機は2016年の『新感染 ファイナル・エクスプレス』である。ゾンビが襲う列車の中で、身重の妻を守るために体を張る夫サンファを演じ、作品はアジア各地でヒットして彼の名を国外にも広めた。翌2017年の『犯罪都市』では、ならず者には容赦しないが市民には優しい刑事マ・ソクトを演じ、この役が代表作となる。役名は彼自身の名前をもじったものである。その後も『神と共に 第二章:因と縁』では少年と祖父を見守る家の神を、2019年の『悪人伝』では自分より大きな悪に暴力を向ける暴力団の親分を演じた。2021年にはマーベル・スタジオの『エターナルズ』に地球を守る不死の戦士ギルガメッシュ役で出演し、ハリウッド大作への本格的な進出を果たした。外見の迫力と内面の温かさを併せ持つ役柄は、マ(馬)とラブリーを合わせた「マブリー」という愛称を生んでいる。

『犯罪都市』シリーズの仕掛け人

『犯罪都市』シリーズは、主演のマ・ドンソク自身が生み出したフランチャイズである。本人によると、約10年前から韓国のプロファイラーや刑事に会って実際の事件の話を聞き、候補となった10件ほどの事件から8件を選んでシリーズ化する構想を立てたという。2作目『犯罪都市 THE ROUNDUP』は2022年の韓国で最も興行収入の多い映画となり、2023年の3作目『犯罪都市 NO WAY OUT』もその年の2位に入った。4作目『犯罪都市 PUNISHMENT』は2024年のベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映されている。彼は製作会社ビッグパンチを率い、米国にも製作会社を持つ。2024年の取材時点では、5作目から8作目の脚本を並行して準備しているほか、『悪人伝』のハリウッド版リメイクをスタローンと進めていると語っていた。続編ごとにアクションを進化させ、時代に合った物語にしたいというのが本人の方針である。

エピソード

ギルガメッシュ役の舞台裏

『エターナルズ』の出演は、1本の電話から始まった。マ・ドンソクによれば、マーベルの関係者は『犯罪都市』『悪人伝』、そしてアームレスリングを題材にした『ファイティン!』を観て彼を指名し、キャスティング・ディレクターのサラ・フィンから、ぴったりの役があるので見てほしいと連絡が来たという。原作のギルガメッシュはアジア系のキャラクターではないが、クロエ・ジャオ監督とマーベルは彼に合わせて人物を作り変え、長年ボクシングをしてきた経歴を踏まえて戦い方も素手の格闘に変更した。本人はその配慮に深く感動したと話している。また、アジアの俳優がハリウッド作品に起用されること自体はもう驚きではないが、自分の場合はアクションヒーローを演じる点で特別だとも述べた。『新感染』のハリウッド版リメイクの話題には、あの作品は自分にとって特別な場所にあるとして、良い作品になることを願ったという。

素手のアクションへのこだわり

マ・ドンソクが最も力を入れているのは、武器を使わない素手の格闘アクションである。『犯罪都市』シリーズのアクションは大部分がボクシングを土台に設計されており、本物の技術を映画に落とし込むのは簡単ではないため、武術監督ホ・ミョンヘンをはじめ約20年にわたって組んできたスタントチームとの連携が欠かせないと語る。撮影では共演者の顔を実際に殴ることはないが、体に当てる場面では防具を着けても内臓に響くほどの衝撃があるという。相手の体格によって、ボクサーらしく素早く動く場面とスラッガーのように力で押す場面を使い分けているとも説明した。『ジョン・ウィック』シリーズのチャド・スタエルスキ監督とは長い付き合いで、同シリーズへの出演を打診されたこともあったが、『悪人伝』の撮影日程と重なり実現しなかった。彼は今も、子どもの頃に観た『ロッキー』を替えのきかないアクション映画に挙げている。

SNSと「マブリー」の素顔

スクリーンの強面とは対照的に、マ・ドンソクはSNSでの気さくな発信でも親しまれている。本人は、人生に何もなく何をしても楽しくなかったが彼のインスタグラムを見て笑うようになった、という男性からの返信を読み、もっと多くの人を楽しませるべきだと考えるようになったと語っている。2024年に『犯罪都市 PUNISHMENT』のプレミアのため東京からベルリンへ向かった際には、携帯電話にハローキティのカバーを付けた姿が話題を呼んだが、これは妻のアイデアだったと明かした。韓国では「マ・ドンソクはそれ自体がジャンルだ」と言われることがあり、ある調査では彼の名前から連想する言葉として、筋肉質、強さ、「マブリー」、ヤクザ、『犯罪都市』などが挙がった。2009年から2019年までの韓国俳優の観客動員をまとめた雑誌の集計では10位に入り、役柄が似通いがちな俳優としては異例の結果とされた。

プロフィール

生年月日
1971年3月1日[1]
出生地
ソウル特別市[1]
国籍
韓国[1]
職業
俳優[1]

作品

年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。

  1. 2022年犯罪都市 THE ROUNDUPAmazonで探す범죄도시2出演[2]
  2. 2017年ブラザーAmazonで探す부라더出演[3]

出典

リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。

  1. マ・ドンソク — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  2. 犯罪都市 THE ROUNDUP — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  3. ブラザー — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08