シュガ
シュガは1993年大邱生まれのラッパー・プロデューサーで、BTSのメンバー。Agust D名義のソロ三部作や、IU『eight』、PSY『That That』のプロデュースで知られ、2023年にはBTSのメンバーとして初めてソロ・ワールドツアーを開催した。[3][8]
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08
生い立ちとデビューまで
13歳で始めた曲作り
シュガ(本名ミン・ユンギ)は1993年、大邱に生まれた。13歳のころからパソコンのMIDIで曲を作り始め、17歳で初めて録音エンジニアの仕事に就いている。本人は、無名のミュージシャンがどんな境遇に置かれるかを身をもって知っていると語る。自作曲を受け入れてくれる場所を探して、結果がどうであれ曲を作り続けた当時の熱量は、デビュー後も衰えなかった。グループ活動の合間にも年に200〜300曲を作り、ある程度たまるとミックステープとして発表するのが彼の創作スタイルになった。[3]
大邱での下積み
大邱時代のシュガは、ビラ配りやイベント出演をこなしても報酬を受け取れないことがあった。繁華街の東城路で7人で路上公演をすれば日当15万ウォンと聞いていたのに、実際には現金の代わりに物品や公演チケットを渡されたという。雨が降ると水が漏れる半地下の作業室で暮らし、近所を回って拾ってきた廃家具のマットレスの上で食べて寝ていた時期もあった。2023年、自身のトーク番組『シュチタ』に俳優イ・ソンミンを迎えた回で、同じく大邱で下積みを経験した相手に共感しながら、こうした過去を打ち明けている。[4]
最初のオーディションで上京
大邱での生活にうんざりしていたシュガは、パン・シヒョクが立ち上げたばかりのビッグヒットのオーディション・ポスターを目にし、その最初のオーディションを受けて上京した。応募したのは作曲家とラッパーの部門で、自分はプロデューサーになるものだと思っていたという。のちのソロ曲には「2010年11月7日 ソウル入り」という一節がある。上京後は学校でただ一人方言を話す生徒で、事務所が傾きかけて宿舎を出なければならなくなったこともあった。それでも「死んでもデビューだけはしてみよう」と踏みとどまり、約3年の練習生生活を経てデビューにこぎ着けた。[4][3][5]
活動の歩み
BTSのラッパーとして
2013年、シュガはBTSのラッパーとしてデビューした。デビュー曲『No More Dream』では、大人や親が押し付ける型にはまった夢に疑問を投げかけるラップを担当している。グループ曲の作詞・作曲にも深く関わってきたが、本人によれば、グループ曲と自分のソロ曲を厳密に分けて作るタイプではなく、そのときに吐き出すべき感情を曲にしてきたという。放送審議で「不適格」判定を受ける理由の多くは、自分がガイドに入れた悪態だったと笑って明かしたこともある。周囲に冗談で「子どものころ天才と言われた」と話したところ、A&Rチームが社屋内の作業室を「ジーニアス・ラボ」と名付けたという。[3]
Agust D三部作と初のソロツアー
グループ活動と並行して、シュガは「Agust D」名義で自身の歩みを記録してきた。2016年のミックステープ『Agust D』では、配達のアルバイト中の事故で肩を痛めたことや、うつと自己嫌悪を率直にラップした。2020年の『D-2』に収めた『大吹打(Daechwita)』では国楽の響きを取り入れ、朝鮮時代を舞台にしたミュージックビデオで暴君と刺客の両方を自ら演じた。2023年4月21日に発表した『D-DAY』で三部作を締めくくり、同月のニューヨーク公演を皮切りに、BTSのメンバーとして初のソロ・ワールドツアー『SUGA | Agust D TOUR 'D-DAY'』を開催した。北米とアジアの計10都市で25公演を行い、6月のソウル公演で日程を終えた。[5][8][3]
「Prod. SUGA」の外部仕事
プロデューサーとしては、IUの『eight』でプロデュースとフィーチャリングを担当した。本人は、一般的なポップスの構成を半分ほどに縮めるべきだと主張した曲だと説明している。2022年にはPSYの9thアルバムのタイトル曲『That That』を共同プロデュースし、作詞・作曲・編曲にも参加した。シュガは、大先輩なので最初は緊張したが、幼なじみと作業しているようで楽しく、「親友ではない親友」になったと語った。自身の名義を使い分ける理由については、プロデューサー名義の仕事は依頼主の商業的な成果を何より重視する徹底した商業音楽だと述べている。[6][7]
兵役と飲酒運転
2023年9月22日、シュガは社会服務要員として兵役に就いた。現役の戦闘任務には不適格と判定されたためである。服務中の2024年8月6日夜、ソウル龍山区の自宅近くで酒に酔った状態で電動スクーターを運転し、警察に摘発された。血中アルコール濃度は免許取り消し基準の約3倍にあたる0.227%で、同年9月27日にソウル西部地裁から罰金1,500万ウォンの略式命令を受けた。シュガは摘発から19日後の8月25日、Weverseに直筆の謝罪文を掲載し、チームとメンバー、ファンに謝罪している。[9][10][11]
兵役を終えて『ARIRANG』へ
2025年6月21日、シュガは招集解除となり、BTSの7人全員が兵役を終えた。直後にWeverseで、前年の件について改めてメンバーとファンに謝罪している。2026年3月20日、BTSは約3年9か月ぶりのグループアルバムとなる5thアルバム『ARIRANG』を発表した。シュガはジンとともに、韓国的な情緒とグループ独自の音楽性のバランスを取ろうとしたと説明している。アルバムの曲作りは前年夏にロサンゼルスで行われ、メンバーは共同生活をしながら作業した。シュガは、一緒に食事をして多くを語り合い、毎晩のように練習生時代の話になったと明かし、7人が再び集まったことで多くの思い出がよみがえったと振り返った。[12][14]
エピソード
「1TYMみたいになれる」
デビュー初期のリアリティ番組『新人王BTS–チャンネル防弾』で、シュガは屋上からパン・シヒョク(現HYBE議長)に向かって「3年前、うまいことを言って僕をだました」と叫んだことがある。オーディションのころ、1TYMのようなグループになるから振付は要らず、簡単な動きをしながらラップだけ頑張ればいいと説得されたのに、デビューしてみると放送局でいちばん振付がきついのが自分たちだったというのである。作曲家とラッパーを志して応募した青年が、高難度のパフォーマンスを担うボーイズグループの一員になった経緯を物語る一幕である。[3]
肩の手術と「これしかない」
2021年のWeverse Magazineのインタビューで、シュガは前年に受けた肩の手術について、早く仕事に戻りたかったから決めたのだと話し、リハビリを続けながら活動していると近況を伝えた。ゲームも試してみたが才能がなく、オンラインで一緒に遊ぶ相手から責められてばかりだと笑わせた。そのうえで、音楽とBTSを除けば29歳のミン・ユンギは取るに足らない存在だから、この仕事を続けたいのだと語っている。同じ場で、毎日のように音楽番組に出演する活動方式が疲労やけがにつながるとして、業界の制度改善の必要性も訴えた。[6]
坂本龍一と『People』
『D-DAY』の制作過程は、2023年4月21日にDisney+とWeverseで公開されたドキュメンタリー『SUGA: Road to D-DAY』に収められた。新作で何を語れるのか分からないと悩みながらも曲を作り続け、音楽家としての道を探るために坂本龍一に面会を申し込んでいる。収録曲『People Pt.2 (feat. IU)』は、タイトルを「人」にするか「愛」にするか、あるいは聴き手の解釈に委ねるか最後まで迷った曲だという。発表後の自作曲はほとんど聴き返さない彼が、例外的に繰り返し聴くのは『D-2』収録の『People』だと明かしている。[5][3]
音楽で子どもたちとつながる
2025年6月、シュガがセブランス病院へ50億ウォンを寄付していたことが明らかになった。自閉スペクトラム症の小児・青少年の治療と社会的自立を支える「ミン・ユンギ治療センター」の建設資金で、延世医療院全体で芸能人による寄付として過去最高額だという。前年11月に児童精神科の千根雅(チョン・グナ)教授と知り合ったことがきっかけで、音楽を取り入れた社会性訓練プログラム「MIND」の開発にも加わった。週末を使って子どもたちと直接会い、ギターなどを弾きながらリズムや和音を合わせる手助けをしたという。[13]
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。
- シュガ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- BRING THE SOUL: THE MOVIE — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 企画:シュガ、Agust D、そしてミン・ユンギシネ21/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- シュガ、『シュチタ』でデビュー前の苦労を告白スポTVニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- Agust Dの愛:Agust Dで見るシュガの音楽の旅Weverse Magazine/参考出典/確認日 2026-10-08
- シュガ「僕は本当にこれしかできない」(『Butter』発表インタビュー)Weverse Magazine/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- PSY、9thアルバムのタイトル曲『That That』をシュガと共同プロデュース聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- SUGA | Agust D『D-DAY』ワールドツアー・リポートWeverse Magazine/参考出典/確認日 2026-10-08
- シュガ、社会服務要員として兵役を開始聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- 電動スクーターの飲酒運転でシュガに罰金1,500万ウォン聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- シュガ、電動スクーター飲酒運転で罰金1,500万ウォンの略式命令Korea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
- シュガ、メンバー最後に兵役を終えるKorea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
- シュガ、セブランス病院に50億ウォン寄付 自閉症治療「ミン・ユンギ治療センター」建立へ聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- BTS、約4年ぶりの完全体アルバム『ARIRANG』を発表聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08