アイユ
アイユ(本名イ・ジウン)は韓国の歌手・俳優である。2008年に15歳でデビューし、2010年の「좋은 날」で広く知られた。作詞・プロデュースも手がける一方、『マイ・ディア・ミスター』『ベイビー・ブローカー』『おつかれさま』などで俳優としても評価を得ている。[10][8][16]
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08
生い立ちとデビューまで
学校祭の舞台から事務所へ
アイユは1993年生まれで、2008年のデビュー当時は中学3年生だった。歌手への道が開けたのは中学1年のとき、学校祭のステージで歌った姿が認められ、ロエン・エンターテインメント(旧ソウル音盤)に練習生として迎えられたことによる。事務所は当初の予定より早くデビューさせたと説明している。2008年のデビュー時の取材では、好きな歌手としてコミとキム・テウ(元god)を挙げ、聴く人の心に訴える声を持つ歌手になりたいと話した。そのうえで、バラエティで目立つために歌手になったのではなく、音楽をさらに学んで「音楽人」として認められたいと、15歳にしてはっきりした考えを語っている。[8]
続いたオーディション落選
事務所に入るまでの道のりは平坦ではなかった。本人はのちにKBS2『芸能街中継』で、数多くのオーディションを受けては落ちたと振り返っている。自信がなかったため大手ではなく中小規模の事務所を回っていたといい、当時は外見も実力もまだ足りなかったと認めたうえで、むしろ落としてもらえたことに今は感謝していると語った。落選のたびに打たれ強さと粘り強さが身につき、もっと努力しなければという気持ちが切実になったという。報道によれば、1年ほどの間に20回を超えるオーディションに落ちた末にロエンに入ったとされる。[9]
「I」と「You」を合わせた名
2008年9月18日、アイユはEP『Lost and Found』でデビューした。タイトル曲「미아(迷子)」はバラードに電子音を重ねた楽曲で、作詞家・プロデューサーのチェ・ガブォンが作品全体を手がけた。芸名は英語の「I」と「You」を組み合わせたもので、本人は自分の歌によって自分と聴き手がひとつになるという意味を込めたと説明している。ただし、15歳で悲しいバラードを歌うデビューは大きな反響を得られず、本人はこのアルバムが最初で最後になるかもしれないと考えていたという。[8][10]
活動の歩み
「좋은 날」でつかんだ成功
転機は路線の変更から訪れた。2009年の1stフルアルバム『Growing Up』ではダンス曲「Boo」を前面に出し、続く『IU…IM』の「마쉬멜로우(Marshmallow)」で注目が高まった。2010年には2AMのイム・スロンと組んだ「잔소리(小言)」で初めて音楽チャート1位を獲得し、同年の「좋은 날(Good Day)」は終盤の3段階で駆け上がる高音が国内外で話題となって、チャートと音楽番組を席巻した。アイドルグループと大物バラード歌手が中心だった当時の音楽界で、若い女性ソロ歌手がダンス曲で成功できることを示した曲とされる。2011年の「너랑 나(You & I)」ではビルボードのK-POP Hot 100で初の1位を記録した。[10]
自作曲で語るシンガーソングライターへ
2013年の3rdアルバム『Modern Times』ではジャズやスウィングを取り入れ、少女らしいイメージから距離を置いた。そのリパッケージ盤に収めた自作の「금요일에 만나요(金曜日に会いましょう)」が、作り手としての転機になった。2014年からは1980〜90年代の歌をカバーする『花しおり(꽃갈피)』シリーズを始め、2015年のミニアルバム『CHAT-SHIRE』では作品全体のプロデュースを担った。23歳、25歳、28歳と、その年齢の心境を歌った「스물셋(Twenty-Three)」「Palette」(G-DRAGON参加)「에잇(Eight)」(BTSのSUGAとの共作)も代表曲となっている。「에잇」はビルボードのワールド・デジタル・ソング・セールス・チャートで1位を獲得した。[10]
俳優イ・ジウンとしての歩み
俳優としては、tvN『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』(2018年)、『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』(2019年)で主演を務めた。『マイ・ディア・ミスター』を見た是枝裕和監督が彼女を起用し、子どもを手放した母親ソヨンを演じた映画『ベイビー・ブローカー』は2022年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映された。2025年にはNetflix『おつかれさま』で、済州島に生まれた母エスンと、その娘クムミョンを一人二役で演じた。[10][15][16]
二つのスタジアムに立った歌手
2022年9月、デビュー14周年の日に合わせて、アイユは蚕室のソウル・オリンピック主競技場で公演「The Golden Hour」を開いた。韓国の女性ソロ歌手として初めてこの会場に立った公演で、2019年以来3年ぶりの対面コンサートでもあった。2024年には初のワールドツアー「HEREH」で18都市を回り、9月のアンコール公演「THE WINNING」はソウルワールドカップ競技場で開催された。女性ミュージシャンが同会場で単独公演を行うのは初めてで、2日間で約10万人を集めた。観客全員にクッションと双眼鏡を配り、近隣住民には騒音を知らせる案内とごみ袋を届けるなど、周囲への細かな配慮も報じられた。最終日は本人にとって通算100回目のコンサートとなった。[11][12]
エピソード
ジアンが初めて言えた「ありがとう」
2018年にtvNで放送された『マイ・ディア・ミスター』のコメンタリー番組で、アイユは自分にとっての名場面として、近所の大人たちがジアンを家の前まで送り届ける場面を挙げた。大人に心から感謝を伝えるのはジアンにとって初めてのことだろうと考えて演じたと説明し、その温かさを思い出して言葉を詰まらせた。さらに、そうした感謝さえ不器用にしか表せない子だということが表れる場面なので胸が痛んだとも語っている。是枝監督は後に、全16話を通して一貫した抑えた感情表現や、燃料を補うように食事をする姿に心を動かされたことが起用の理由だと明かした。[13][14]
子守歌はあえて歌わないように
『ベイビー・ブローカー』には、ソヨンが子守歌を口ずさむ場面がある。是枝監督がアイユの歌を聴きたくて書き加えた場面だという。本人はカンヌでのインタビューで、台本の読み合わせの段階から緊張し、皆が期待するだろうからビブラートを入れるべきかと悩んだと冗談まじりに明かした。実際には、できるだけ無頓着に、歌に聞こえないように歌うことを心がけたという。また、作品の山場の一つである「生まれてきてくれてありがとう」と伝える場面について、最初は悲しく言うべきだと思っていたが、撮影を重ねるうちに淡々と語るべきだと考えが変わったと振り返っている。[15]
1年がかりの撮影と次作
『おつかれさま』は、アイユにとって1本の作品を1年かけて撮影した初めての経験だった。本人はKBSのインタビューで、毎日誠実に現場へ行き、平然と帰ってくることを自分に課したと話している。一人二役の重圧はあったが、脚本家イム・サンチュンの信頼に応えたいという意欲につながったという。娘クムミョンとして担当したナレーションは、母を見送った後の50代以降の視点から振り返る設定で、録音と修正に2〜3か月を要した。撮影を終えて人生を以前より前向きに見るようになったとも語り、次作の役は涙を見せない強い人物だと紹介した。その次作がMBC『21세기 대군부인(21世紀の大君夫人)』(2026年)で、ビョン・ウソクと共演して財閥家の娘ソン・ヒジュを演じ、初回7.8%から最終回の13.8%まで視聴率を伸ばした。[16][17]
「Palette」を25歳の自分へ
2022年のオリンピック主競技場公演では、長く歌い継いできた2曲に区切りをつけた。25歳のときに作った「Palette」について、数え年で30代に入ったいま、この曲は25歳のジウンに託したいと話し、今後の公式セットリストから外すと告げた。ブレイクのきっかけとなった「좋은 날」も、新しい曲を入れるために一旦しまうと説明している。同じ公演では「무릎(膝)」を音楽家としての自分を表す曲と呼び、「겨울잠(冬眠)」はその曲を書いたときの感情を探しながら作った、いわば対になる曲だと初めて明かした。[11]
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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- アイユ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- マイ・ディア・ミスター — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 夜明けの詩 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ベイビー・ブローカー — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ペルソナ -仮面の下の素顔- — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ヒョリの民宿 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ホテルデルーナ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 中学3年の新人歌手アイユ、「芸能人ではなく音楽人が夢」ノーカットニュース/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- アイユ、オーディション落選の過去を語るデイリー韓国/参考出典/確認日 2026-10-08
- アイユの音楽活動13年を振り返るThe Korea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
- オリンピック主競技場公演「The Golden Hour」レビューThe Korea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
- 初のワールドツアー、ソウルワールドカップ競技場での締めくくり公演レビューThe Korea Times/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『マイ・ディア・ミスター』コメンタリーで名場面を語るアイユ韓国日報/参考出典/確認日 2026-10-08
- 是枝裕和監督、アイユの抑えた感情表現を語る(カンヌでのインタビュー)エクスポーツニュース/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『ベイビー・ブローカー』アイユ、子守歌の場面についてのカンヌインタビュースターニュース/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『おつかれさま』アイユ インタビューKBS/公式一次情報/確認日 2026-10-08
- 『21世紀の大君夫人』最高視聴率13.8%で終了聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08