キム・ジュヒョク
1972年ソウル生まれの俳優。名優キム・ムセンの次男で、『プラハの恋人』『妻が結婚した』で人気を確立し、バラエティ『1泊2日』では「クタンイ兄さん」として愛された。2017年10月、45歳で交通事故により急逝。遺作『毒戦 BELIEVER』で三大映画賞の助演男優賞を受賞した。
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
獣医志望から俳優へ
キム・ジュヒョクは1972年10月3日、ソウルで、ベテラン俳優キム・ムセンの次男として生まれた。学生時代は獣医師を夢見る理系の生徒だったが、高校2年のとき、きっかけも思い出せないほど突然に演技がしたくなり、進路を変えたという。父の直接の影響ではなかったと本人は語っている。東国大学の演劇映画科で学び、卒業後は劇団「表現と想像」で活動。1997年の映画『도시비화(都市悲話)』に出演し、翌1998年にSBSの第8期公募タレントとして芸能界に入った。
父との葛藤と和解
俳優の道を選んだことには父の強い反対があり、親子の間で葛藤もあった。それでも息子は端役から地道に経験を重ね、やがて父にも認められるようになった。駆け出しの頃には父子そろって同じドラマに出演したこともあり、2005年には二人で損害保険会社のCMにも登場している。父は2005年に世を去り、ジュヒョクはその後も多くのインタビューで父への思いを口にしている。
活動の歩み
ロマンスの名手として
『KAIST』で注目され、2001年の『セイ・イエス』で映画初主演。『YMCA野球団』『シングルズ』を経て、2004年の『ホン班長』でタイトルロールを務めた。2005年のドラマ『プラハの恋人』で人気が爆発し、翌年の百想芸術大賞でTV部門男性最優秀演技賞を受賞、海外にもファンを広げた。2008年の映画『妻が結婚した』では青龍映画賞の主演男優賞候補となり、穏やかでロマンチックな雰囲気から「韓国のヒュー・グラント」と呼ばれた。2010年の『방자전(房子伝)』では一転して野性的な姿を見せている。
『1泊2日』と円熟の悪役
2012年の『武神』、2013年の『ホジュン〜伝説の心医〜』と長編時代劇に続けて主演した後、2013年12月から2年間KBS『1泊2日』シーズン3に出演。くじ運の悪さと飾らない人柄で番組の人気を押し上げ、2014年のKBS芸能大賞で新人賞、2015年には最高エンターテイナー賞を受けた。降板後は『ビューティー・インサイド』『秘密はない』などで演技派ぶりを示し、2017年の『コンフィデンシャル/共助』では冷酷な悪役チャ・ギソンを演じて、映画で初めての助演男優賞を手にした。同年秋にはドラマ『アルゴン』で主演を務めている。
早すぎる別れと遺作
『共助』で第1回ザ・ソウルアワーズの助演男優賞を受けたわずか3日後の2017年10月30日、ソウル江南区で自ら運転する車の事故に遭い、45歳で亡くなった。死後、2018年に『흥부(フンブ)』『毒戦 BELIEVER』『창궐(猖獗)』が遺作として公開された。『毒戦』で演じた中国の麻薬王チン・ハリムは観客に強烈な印象を残し、この役で大鐘賞・青龍映画賞・百想芸術大賞の助演男優賞をそろって受賞した。男性俳優で三大映画賞の助演賞を総なめにしたのは初めてのことだった。
エピソード
「クタンイ兄さん」の素顔
寡黙で上品な見た目に反して、実際は茶目っ気たっぷりの人柄だった。『1泊2日』初回の人気投票ではことごとく最下位となり、冷水の背中流しや野外就寝に当たり続ける「不運の象徴」として笑いを誘った。降板の理由について本人は、バラエティを本業としてどこまで続けるべきか悩み、仲間に迷惑をかけたくなかったと語っている。2015年の芸能大賞では、受賞者として名前を呼ばれたとき実は番組のドッキリのために会場に潜んでおり、何の賞かも分からないまま壇上に上がった。そのとき残した言葉は「僕の弟たちをたくさん愛してください」だった。
受け継がれる記憶
2016年末には、映画『당신자신과 당신의 것(あなた自身とあなたのこと)』で共演した17歳年下の女優イ・ユヨンとの交際を認め、結婚にも前向きな発言をしていたため、急逝の知らせは大きな衝撃を与えた。『1泊2日』は2017年11月に追悼特集を放送し、1周忌には彼の名を冠した映画祭を開いて収益を独立映画の支援に寄付した。2013年の『ホジュン』出演を決めた理由は、父キム・ムセンもかつて許浚(ホ・ジュン)を演じていたことで、本人はそれを運命だと感じて引き受けたという。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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- キム・ジュヒョク — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 毒戦 BELIEVER — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- アルゴン — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- コンフィデンシャル/共助 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08