パク・シネ
パク・シネは韓国の俳優である。2003年にイ・スンファンのMV「꽃」と『天国の階段』の子役で注目され、『美男<イケメン>ですね』『相続者たち』『ピノキオ』で韓流スターとなった。近年は『悪魔なカノジョは裁判官』『언더커버 미쓰홍』などで主演を務める。[9][7][14]
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08
生い立ちとデビューまで
教会の先生が勧めたオーディション
パク・シネは1990年、光州広域市に生まれた。芸能界への入口は、通っていた教会の先生に勧められて受けた歌手イ・スンファンのミュージックビデオのオーディションだった。応募書類には、母親が幼い頃の姿を残そうと写真館で撮っておいた写真を何気なく同封したといい、本人はその一枚が人生を変えたと語っている。書類審査、歌とダンスと表情の演技を見る審査を経て3次審査まで進んだが、光州で暮らす一家にとって上京は簡単な選択ではなく、両親は幼すぎて危ないと当初は反対した。ある晩、母の隣に横になりながら「今でなければだめだ」と感じてそのまま打ち明けると、母はすぐに受け入れ、一家は光州の生活を畳んでソウルへ移った。小学6年生のときである。tvN『ユ・クイズ ON THE BLOCK』で明かした話だ。[6][1]
歌手志望から『天国の階段』へ
2003年、イ・スンファンの曲「꽃(花)」のミュージックビデオに出演して芸能界に足を踏み入れ、同じ年のSBSドラマ『天国の階段』でチェ・ジウ演じるヒロインの少女時代、ハン・ジョンソ役を務めて広く顔を知られた。当時の本人が夢見ていたのは歌手で、このドラマには偶然受けたオーディションに合格して出演が決まったとされる。演技経験はほとんどなかったが、明るさと儚さをあわせ持つ少女を自然に演じ、その年のSBS演技大賞で子役賞を受けた。その後も単発ドラマや連続ドラマに次々と出演し、『天国の階段』のイ・ジャンス監督が手がけた『天国の樹』で主人公に抜擢されたほか、2006年には映画『トカゲの可愛い嘘』でスクリーンにも進出した。[9][7]
「子役」の肩書きに悩んだ10代
順調に見えた10代後半を、本人はスランプの時期だったと振り返る。『相続者たち』終了後のインタビューによれば、「子役」という肩書きが嫌で重荷に感じ、大人の俳優へ移る道を探すあまり実年齢よりずっと上の役を多く演じたが、似合わない服を着ているという指摘も受けた。初主演の『天国の樹』やその後の『宮S』は振るわず、『カクテキ~幸せのかくし味~』ではベテランに囲まれて多くを学んだ一方、年の離れた相手との演技に怖さや難しさも感じたという。答えを探して演技活動をしばらく控え、学業に打ち込んだが、同期のキム・ソウンやコ・アラが活躍する姿を見て「また演技ができるだろうか」「また自分を呼んでくれるだろうか」と悩んだと明かしている。[8]
活動の歩み
『美男ですね』で再び走り出す
転機は2009年のSBS『美男<イケメン>ですね』だった。男装した主人公コ・ミナム役で一人二役をこなし、韓国内では大きな話題にならなかったものの、中国や日本で熱狂的な人気を集めて韓流スターの仲間入りを果たした。本人は、年の近いチャン・グンソクと演じられたことが良く、自分の持ち味を生かしてくれる作品だと感じたと語る。裏番組の『アイリス』に押されたが海外の反応はよく、「もう一度走れる足場になった」という。2013年は映画『7番房の奇跡』、tvN『隣のイケメン』と好評が続き、キム・ウンスク脚本のSBS『相続者たち』では貧しさを“相続”した高校生チャ・ウンサンを演じた。自身の出演作では『天国の階段』以来の高視聴率だったといい、この年を「第2の全盛期」と表現している。[7][8]
記者役で広げた演技の幅
続くSBS『ピノキオ』では、嘘をつくとしゃっくりが出る架空の病「ピノキオ症候群」を抱えた新人記者チェ・インハを演じた。本人は、これまで制服姿の学生役が多かったなかで専門職の人物を演じられたのがうれしかったと話す一方、発音にはいつも以上に気を配り、日常では使わない言葉が続く長い台詞に苦労したという。インハの悩みを自分も一緒に抱えていたとして、家族のことや一言の大切さを考えさせられ、この作品で自分も成長できたと語っている。同作は中国に1話あたり28万ドルで放映権が売れ、韓国ドラマの最高額を更新したと報じられた。その後もSBS『ドクターズ~恋する気持ち』などの話題作で主演を重ねた。[9][7]
一度断った作品と出産後の復帰
2020年のNetflix映画『ザ・コール』では、1999年を生きる女性と古い電話でつながる2019年の女性ソヨンを演じた。『アルハンブラ宮殿の思い出』の撮影が終わる頃に脚本を受け取ったが、心身ともに次の準備をする余裕がなく一度は断ったという。製作会社代表に再考を求められ、イ・チュンヒョン監督の短編を面白く見ていたこともあって出演を決め、相手に振り回されるだけでなく主体的に動く姿を見せたかったと語っている。出産後初の復帰作は、2024年1月に始まったJTBC『ドクタースランプ』である。燃え尽き症候群に陥った麻酔科医ナム・ハヌル役で、『相続者たち』以来11年ぶりにパク・ヒョンシクと共演した。ジャンル物が続いたあと、久しぶりに自分が一番得意なものを見せたかったと話している。[10][11][4]
悪魔の裁判官から潜入捜査官へ
同じ2024年のSBS『悪魔なカノジョは裁判官』では、地獄から来た悪魔であり判事でもあるカン・ビンナを演じた。約300着の衣装を用意し、素手から刀や銃を使う場面までアクションスクールで事前に練習して臨んだ。最高視聴率は13.6%を記録し、本人は「パク・シネにこんな新しい顔があったのか」と言ってもらえたことがうれしかったと語っている。2026年1月に始まったtvN『언더커버 미쓰홍』(アンダーカバー・ミスホン)では、1990年代末を舞台に、30代の証券監督官ホン・グムボが怪しい資金の流れが見つかった証券会社へ20歳の新入社員として潜入する役に挑んだ。『悪魔なカノジョは裁判官』の後に楽しく演じられる役を探していたと選択の理由を説明している。同作は初回3.5%から右肩上がりで、最終回は全国12.4%を記録した。[12][13][14]
エピソード
イ・スンファンの「神の一手」
デビューのきっかけを作ったイ・スンファンとの縁は今も続いている。イ・スンファンは11枚目のアルバム発売時のインタビューで、パク・シネを自身の事務所ドリームファクトリーから何の条件も付けずに送り出したことを「神の一手」だったと振り返った。「うちにいてはうまくいかない」と本人に伝えたといい、最初はとても申し訳なさそうにしていたが、成功してくれてうれしいと語っている。別の番組では自分を「迷惑な制作者」と称し、当時のマネージャーと一緒に送り出したと説明した。パク・シネも2013年にMBCのドキュメンタリー番組で、夢だけを追って周りが見えなくなりがちな環境の中でも、周囲を見失わないよう導いてくれたと感謝を述べている。[15][16]
キム・ウンスク作家の注文
『相続者たち』の撮影前、脚本家のキム・ウンスクからは、これまで持っていたものや演じてきたものは消して、まったく違う人物を見せてほしいと求められたという。アルバイトに追われ、母親は言葉を話せないという18歳の少女が抱える傷を表現してほしいという注文だった。撮影では泣く場面が特に多く、本人はチャ・ウンサンと似た感情を味わうときが一番つらかったと話す。高校時代に母や友人とぶつかり、初主演の重圧を内にため込んでいた自分を重ねたためだ。作品が終わるとキム作家から「泣かせすぎてごめん」と声をかけられ、第1話を見て、どうしてあんなに悔しそうに泣けるのかと言われたことも明かしている。共演のイ・ミンホは冗談で現場を明るくし、キム・ウビンは静かに励ましてくれるタイプだったという。[8]
30分で決まった『森の中の小さな家』
2018年のtvNバラエティ『森の中の小さな家』は、森の中で一人で暮らしながら幸せを探す、ドキュメンタリー風の番組である。制作発表会でナ・ヨンソクPDは、一人で暮らす話を誰が引き受けてくれるだろうかと制作陣で話し合った末にパク・シネを思い浮かべ、事務所に打診したと明かした。もし断られたら企画をやめて『ユン食堂』の続編に取りかかるつもりだったが、30分後に本人から「住みたいです」と電話があり、勇気をもらったという。パク・シネにとっては、以前に出演したtvN『三食ごはん』で何でも手際よくこなす姿を見せたことに続くバラエティ出演でもあった。[17][7]
事務所も知らなかった寄付と始球式
社会貢献でも知られる。大邱の西門市場の火災で被害を受けた商人のために5000万ウォンを寄付した際は、所属事務所も後から知ったほどだった。セウォル号沈没事故の際にも同額を寄付しており、俳優であることを告げずに名前だけで寄付したため、受け取った団体も当初は本人だと気づかなかったという。国際救護団体「飢餓対策(기아대책)」を通じた支援も続け、高額寄付者の会「フィランソロピークラブ」の会員にも委嘱された。2024年10月28日には、光州起亜チャンピオンズフィールドで行われたプロ野球韓国シリーズ第5戦、KIAタイガース対サムスン・ライオンズの始球式に登場し、始球式では珍しい左投げで注目を集めた。[18][19]
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。
- パク・シネ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ドクタースランプ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 悪魔なカノジョは裁判官 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ザ・コール — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- アルハンブラ宮殿の思い出 (テレビドラマ) — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 『ユ・クイズ』で語ったデビューのきっかけと母の決断毎日経済(MKスポーツ)/参考出典/確認日 2026-10-08
- チェ・ジウの子役からトップ俳優へ:パク・シネの歩みエクスポーツニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『相続者たち』終了インタビュー「チャ・ウンサンは18歳の私に似ていた」スターニュース/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『ピノキオ』出演インタビュー「インハのように私も成長した」国民日報/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『ザ・コール』インタビュー「一度は断った作品」ファイナンシャルニュース(ニュース1配信)/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『ドクタースランプ』制作発表会、出産後初の復帰韓国日報/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『悪魔なカノジョは裁判官』終了の感想、衣装300着とアクション準備イートゥデイ/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『언더커버 미쓰홍』制作発表会、出演を決めた理由スタートゥデイ(毎日経済)/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『언더커버 미쓰홍』視聴率12.4%で終了ニューシス/参考出典/確認日 2026-10-08
- イ・スンファン「パク・シネを条件なしで送り出したのは神の一手」アジアトゥデイ/参考出典/確認日 2026-10-08
- イ・スンファンが語るパク・シネとの契約解除の経緯イートゥデイ/参考出典/確認日 2026-10-08
- 『森の中の小さな家』制作発表会、ナ・ヨンソクPDが語るキャスティング秘話韓国日報/参考出典/確認日 2026-10-08
- 西門市場火災とセウォル号事故への寄付、事務所も後から知るソウル経済/参考出典/確認日 2026-10-08
- 韓国シリーズ第5戦で始球式、左投げで注目聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08