イム・スジョン
『箪笥』で映画界の注目を集め、ドラマ『ごめん、愛してる』で一躍スターとなった女優。パク・チャヌク、キム・ジウン、ホ・ジノ、チェ・ドンフンら名監督の作品に出演し、近年は映画製作にも乗り出している。
更新 2026-10-09/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
300回のオーディション
1979年7月11日、ソウルで生まれた。演技の勉強をしたことは一度もなく、きっかけは1998年、雑誌『CeCi』の表紙モデルを選ぶコンテストで大賞を取ったことだった。もっとも、そこからの道のりは長い。同世代の雑誌モデル出身者がドラマや映画で次々と頭角を現すのを横目に、彼女は広告やミュージックビデオの仕事をこなしながらオーディションを受け続けた。数えていたのは50回目までで、最終的には300回前後になったと本人は見積もっている。学生時代は目立たない物静かなタイプだったという。テレビに初めて映ったのは2000年1月、バラエティ番組内のミニドラマ風コーナーで、本格的な俳優デビューは2001年のKBS『学校4』である。新人ながら主演級に起用されたが、制作側との行き違いなどもあって中盤以降は出番が大きく削られた。2002年には『ピアノを弾く大統領』で映画デビューを果たしたものの、作品は不評に終わった。
活動の歩み
『箪笥』と『ごめん、愛してる』
状況を一変させたのが、2003年のキム・ジウン監督『箪笥』である。妹に執着するあまり心の均衡を失っていく姉の役で、公開されるや韓国のホラー映画として当時最多の観客を集め、その年の映画賞の新人賞を軒並み手にした。この配役の陰にはパク・チャヌク監督がいた。たまたまテレビで『学校4』を見て彼女の演技に感心しており、オーディション会場で本人を目にするとキム監督に強く推したのだという。翌2004年、KBS『ごめん、愛してる』でソ・ジソプと悲恋を演じると、ドラマは熱狂的なファンを生む大ヒットとなり、同年のKBS演技大賞では新人賞など4部門を受賞した。その後も『角砂糖』、パク・チャヌク監督の『サイボーグでも大丈夫』、ホ・ジノ監督の『ハピネス』と話題作が続いた。2007年にいったん活動を休み、ニューヨーク大学で学んでいたことが翌年報じられた。
『僕の妻のすべて』と近年の挑戦
復帰後はチェ・ドンフン監督の『チョン・ウチ 時空道士』、コン・ユと共演した『あなたの初恋探します』、ヒョンビンとの『愛してる、愛してない』に出演し、後者でベルリン国際映画祭の競争部門に招かれた。2012年の『僕の妻のすべて』は450万人を超える観客を集め、青龍映画賞の主演女優賞を受賞した。その後3年の休止を経て2015年に映画で復帰し、2017年にはtvN『シカゴ・タイプライター』で13年ぶりにドラマへ戻り、『検索ワードを入力してください:WWW』『メランコリア』にも主演。2023年のキム・ジウン監督『クモの巣』で初めてカンヌ国際映画祭のレッドカーペットを歩いた。2024年11月にMYMエンターテインメントと契約して映画製作にも乗り出し、2025年にはDisney+『パイン ならず者たち』、2026年3月から放送されたtvN『대한민국에서 건물주 되는 법(大韓民国でビルオーナーになる方法)』ではハ・ジョンウと夫婦役を演じた。
エピソード
童顔ゆえの勘違いと「監督のロマン」
『ごめん、愛してる』のヒロインは、劇中で相手役を「おじさん」と呼び、あどけない話し方をする女性だった。この声は役作りのためのもので、本人の地声とはまるで違う。童顔も相まって、彼女を初めて見た年配の視聴者には中学生と勘違いされることが多く、飲酒シーンに驚く人もいれば、演技大賞の際に「子役賞の候補ではないのか」と冗談を言われることもあった。人気の過熱ぶりを物語るのが放送終了後のサイン会で、安養市の会場に全国からファンが詰めかけ、安全を考えて中止せざるを得なかった。仕事への姿勢を物語る話もある。『チョン・ウチ』では役の比重が小さかったにもかかわらず、文句ひとつ言わずにワイヤーアクションまでこなし、チェ・ドンフン監督は彼女を「監督のロマン」と称えた。低予算映画『愛してる、愛してない』では、ヒョンビンとともに出演料を受け取らず、スタッフの会食や間食の費用まで負担したと伝えられている。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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