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イ・ヨンエ

이영애Lee Young-ae
俳優・女優

イ・ヨンエは韓国の俳優。1990年代に化粧品CMの「酸素のような女」で注目を集め、映画『JSA』『親切なクムジャさん』、ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』で国内外に知られる存在となった。長い休止を経て復帰し、2020年代もドラマや舞台で新たな役柄に挑み続けている。[5][6][10]

更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08

生い立ちとデビューまで

大学在学中にCMで脚光

イ・ヨンエは1971年、ソウルに生まれた。世間に名前が知られたきっかけはドラマや映画ではなく広告である。1990年代、太平洋化学(現アモーレパシフィック)の化粧品ブランド「マモンド」のテレビCMに起用されたとき、彼女は漢陽大学でドイツ語ドイツ文学を専攻する学生だった。CMのキャッチコピー「酸素のような女」はそのまま彼女の代名詞になる。20本ほど作られた同ブランドのCMで、刑事や大統領警護室長、外信記者、人命救助員といった働く女性を演じ、スペインやフィジーでの海外ロケも経験した。のちにテレビ番組で当時を振り返り、画面に映る自分があまりにきれいすぎて周りには笑われたと明かし、20代のすべてをマモンドのCMに注いだと語っている。[1][5]

1993年に演技者デビュー

CMで人気を得た彼女は、1993年に演技者としてデビューし、テレビドラマで経験を重ねていく。1990年代には多くの人気ドラマに出演し、最優秀賞や優秀賞、人気賞などの演技賞を次々と受けたが、放送局の演技大賞で最高賞にあたる大賞には長く縁がなかった。若手時代には演劇の舞台にも立っており、2025年の舞台出演は「32年ぶり」と報じられている。のちに漢陽大学の大学院でも学び、そこで師事した教授との縁が、後年の舞台挑戦につながることになる。[6][15]

活動の歩み

『JSA』で映画の世界へ

大きな転機は2000年、パク・チャヌク監督の映画『JSA』だった。非武装地帯で起きた殺人事件を調べる中立国監督委員会のスイス人将校ソフィー・チャン少佐を演じ、作品は約580万人を動員するヒットとなった。出演者のなかで女性は自分ひとりで、心細さもあったという。公開25周年を迎えた2025年のインタビューでは、ソフィーを中間的な立場にある曖昧なアイデンティティの人物と捉え、監督と何度も話し合って演じたと回想。20代の終わりにこの作品と出会えたおかげで晴れやかな30代を過ごせたと語った。続く『ラスト・プレゼント』、ホ・ジノ監督の『春の日は過ぎゆく』でも主演を務め、映画中心の3年間を送った。[7][8][6]

チャングムとクムジャ

映画に専念した3年を経てテレビに戻った作品が『宮廷女官チャングムの誓い』である。その年いちばんの話題作となり、2003年のMBC演技大賞で大賞を受賞した。演技者デビューから10年目にして初めての大賞で、同じ年に大きな反響を呼んだ『チェオクの剣』のハ・ジウォンとの競り合いを制しての受賞だった。作品は海外でも成功を収め、彼女の名をアジア全域に広めた。2005年にはパク・チャヌク監督の『親切なクムジャさん』で、13年の冤罪服役を経て復讐に動く女性を演じる。ベネチア国際映画祭で上映され、国内でも360万人超を動員。第26回青龍映画賞では作品賞とともに主演女優賞を手にした。[6][11][10]

長い休止からの復帰

『親切なクムジャさん』の後、彼女は約10年にわたり演技の現場から離れる。復帰作に選んだのは、5万ウォン札の肖像でも知られる16世紀の芸術家・申師任堂を描いたドラマ『師任堂、色の日記』で、朝鮮時代の師任堂と、韓国美術史を教える現代の大学講師の二役を演じた。同作の放送は2017年1月に始まっている。2019年には映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』で14年ぶりにスクリーンへ戻り、6年前に行方不明になった息子を捜す母親ジョンヨンを演じた。作品はトロント国際映画祭にも招待された。制作報告会では、以前と比べていちばん違うのは自分が実際に母親になったことだと述べている。[11][4][12]

2020年代のドラマ

2021年のJTBCドラマ『調査官ク・ギョンイ』では、ぼさぼさの髪にトレンチコートをまとった風変わりな探偵を演じ、それまでの優雅なイメージを大きく崩して話題を集めた。2023年末には『マエストラ』で女性指揮者役に挑む。2025年にはKBS2の週末ドラマ『은수 좋은 날』(ウンスの良い日)に主演した。大金を工面しなければならなくなった主婦カン・ウンスが偶然麻薬を手に入れ、家族のためという名目で売買に手を染めていく物語である。1999年の『招待』以来、26年ぶりのKBSドラマ出演となり、制作発表会では、自分も家では平凡な主婦なので気負わずに役へ入れたと話した。[13][3][16]

エピソード

パク・チャヌクが見た粘り

『親切なクムジャさん』の公開を前に、パク・チャヌク監督はイ・ヨンエの仕事ぶりを率直に語っている。『JSA』のころは共演者との集まりで歌って盛り上がっていた彼女が、単独主演となった本作では張り詰めていたという。心身ともに過酷な場面ほど、監督がもう十分だと言っても「もう一回」と撮り直しを求めた。本人は難しい役で自信がなかったと説明したが、監督は自分の基準に届かないと感じていたからだろうと見ており、実際に演技がよくなることもあったと認めている。納得するまで質問を重ねるタイプで、そうした俳優とのやり取りから何かが生まれるのが楽しいとも話した。[9]

ク・ギョンイがくれた自信

『調査官ク・ギョンイ』について、彼女は結婚後に俳優としてどう変化するか悩んでいた時期に出会った作品だと語っている。『宮廷女官チャングムの誓い』や『親切なクムジャさん』を知らない若い世代に届けば成功だと考えていたが、ファンアートが届くほどの反応に驚き、どんな役でも自信を持って演じられると思えたという。台詞は家で3〜4通り用意して現場に臨み、ク・ギョンイのトレードマークとなった「疑わしいな」の仕草もその場で生まれた。のちのインタビューでは、コロナ禍で双子の子どもの在宅授業に追われて苦しかった時期に、育児だけが人生のすべてではないと感じてこの作品を選んだとも明かしている。[13][15]

指揮棒と「ウンス」の縁

『マエストラ』の準備は放送の前年11月に始めた。音楽を扱う以上早く取りかかるべきだと考え、主人公がもとは有名なバイオリニストという設定に合わせてバイオリンも練習した。出演を決めた最大の理由は音楽で、女性指揮者が主人公の作品がこれまでなかったことに俳優として欲が出たと話している。『은수 좋은 날』では、役名が『春の日は過ぎゆく』で演じたウンスと同じだと知り、ヒットの予感がしたという。演出のソン・ヒョヌクは、彼女にカメラを向けると緊迫した場面でもメロドラマになると評した。同作で2025 KBS演技大賞の最優秀賞を受け、デビュー当時の支えだった故イ・スンジェへの追悼から受賞の言葉を始めた。[14][16][17]

ヘッダ役と25年ぶりの再会

2025年、LGアートセンターで上演されたイプセンの『ヘッダ・ガーブレル』で主役ヘッダを演じた。きっかけは、イプセン作品の翻訳で知られる大学院時代の恩師と、もし演じるなら何がいいかと話した際に本作の名を挙げたことだという。初演日が自分の誕生日と同じ1月31日だと知って運命を感じ、ヘッダを悪女ではなく理解できる女性として描こうとした。ダブルキャストなしで130分の舞台を務め、体重は4kgほど落ち、台詞を忘れる悪夢も見たと笑う。2026年3月には『春の日は過ぎゆく』で共演したユ・ジテと25年ぶりに組むドラマ『재이의 영인』への主演が発表された。演出は『ラスト・プレゼント』のオ・ギファン監督が務める。[15][18]

プロフィール

生年月日
1971年1月31日[1]
出生地
ソウル特別市[1]
国籍
韓国[1]
職業
俳優[1]

作品

年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。

  1. 2021年調査官ク・ギョンイAmazonで探す구경이出演[2]
  2. 2023年マエストラAmazonで探す마에스트라出演[3]
  3. 2017年師任堂、色の日記Amazonで探す사임당, the Herstory出演[4]

出典

リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。

  1. イ・ヨンエ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  2. 調査官ク・ギョンイ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  3. マエストラ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  4. 師任堂、色の日記 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
  5. 拳銃を手にしたアクションも 「酸素のような女」イ・ヨンエを生んだマモンドCM中央日報/参考出典/確認日 2026-10-08
  6. 『チャングム』のイ・ヨンエ、2003 MBC演技大賞で大賞CBSノーカットニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  7. イ・ヨンエ「女優は私ひとりだった『JSA』、25年ぶりの全員集合に感激」エクスポーツニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  8. 『JSA』25周年、パク・チャヌク監督とキャストのELLEインタビュー朝鮮ビズ/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  9. パク・チャヌク監督が語る『親切なクムジャさん』のイ・ヨンエ東亜日報(英語版)/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  10. 『親切なクムジャさん』が青龍映画賞で作品賞・主演女優賞韓国映画振興委員会(KOFIC)/公式一次情報/確認日 2026-10-08
  11. イ・ヨンエ、約10年ぶりにテレビドラマ『師任堂』で復帰へThe Korea Herald/参考出典/確認日 2026-10-08
  12. 『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』制作報告会、イ・ヨンエ14年ぶりの映画復帰スポーツソウル/参考出典/確認日 2026-10-08
  13. [インタビュー]イ・ヨンエ「俳優としてどう変わるか悩んでいた時に来た作品」(『調査官ク・ギョンイ』)KBS芸能/公式一次情報/確認日 2026-10-08
  14. 『マエストラ』制作発表会、イ・ヨンエが女性指揮者役に毎日経済(MKスポーツ)/参考出典/確認日 2026-10-08
  15. 32年ぶりの演劇『ヘッダ・ガーブレル』、イ・ヨンエ一問一答韓国経済/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
  16. 『은수 좋은 날』イ・ヨンエ「私も平凡な主婦なので入りやすかった」聯合ニュース/参考出典/確認日 2026-10-08
  17. イ・ヨンエ、2025 KBS演技大賞で最優秀賞テンアジア/参考出典/確認日 2026-10-08
  18. イ・ヨンエとユ・ジテ、25年ぶりの再会 新ドラマ『재이의 영인』出演確定YTN star/参考出典/確認日 2026-10-08