ホ・ソンデ
1977年釜山生まれの俳優。大企業の会社員から30代半ばで俳優に転じ、『密偵』『犯罪都市』で注目を集め、Netflix『イカゲーム』のチャン・ドクス役で世界的に知られるようになった遅咲きの個性派である。
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
商社マンから俳優志望へ
ホ・ソンデは1977年、釜山の生まれである。釜山大学ではロシア語を学び、その語学力を買われてLG電子に就職、ロシア・東欧市場でテレビを売り込む海外営業マンとして働いた。モスクワのホテルに並ぶLGのテレビは、少し大げさに言えば全部自分が納品したものだと冗談めかして語ったこともある。のちに大宇造船海洋へ転職し、企画調整室で課長昇進を待つ身となったが、2011年、33歳で会社を去る決断を下す。挑んだのはSBSのオーディション番組『奇跡のオーディション』だった。演技力で注目を浴びながらも優勝には届かず、番組に専念するあいだ収入が途絶えたことで、住んでいた家が競売にかけられる事態にまで追い込まれた。それでも俳優をあきらめず、30代半ばからの再出発となった。
活動の歩み
端役の積み重ねから悪役の顔へ
デビュー後は数十本に及ぶ映画やドラマで端役・脇役を重ね、名前より先に顔を覚えられる存在になっていった。大きな転機となったのが2016年の映画『密偵』で、ソン・ガンホと対峙する日本側協力者ハ・イルス役が強い印象を残した。翌2017年には『犯罪都市』で冷酷なチンピラ「トクサ(毒蛇)」を演じ、さらに『天命の城』では満州語の台詞に挑戦している。ドラマでも『親愛なる判事様』『怪物』などで存在感を示し、迫力ある悪役から人間味のある役まで幅を広げた。強面の印象とは裏腹に、作品ごとに表情を変えられる脇役として制作陣の信頼を積み上げた時期である。
『イカゲーム』以後と主演作
2021年、Netflixシリーズ『イカゲーム』で暴力団員チャン・ドクスを演じ、世界的な知名度を得た。この役でアジア・アーティスト・アワードの俳優賞を受けている。以降は『カジノ』『静かなる海』などの話題作に続けて出演し、2024年のENA『クラッシュ 交通犯罪捜査チーム』では交通犯罪捜査班の一員として主演級の役を担った。2025年にはJTBC『グッドボーイ』に出演し、映画『情報員』では初の単独主演に臨んでいる。2026年も『クラッシュ』続編をはじめ複数の作品に名を連ね、主演から特別出演まで幅広くこなす多作ぶりが続いている。
エピソード
20キロ増量と「ホブリー」
『イカゲーム』の撮影前、ホ・ソンデの体重は70キロ台前半だったが、監督から肩幅の狭さをからかわれ、より大きな体格を求められたことで、1カ月半ほどで約20キロ増量して90キロ台に達した。後のインタビューでは、急な増量で膝に負担がかかり、撮影中にはふくらはぎの筋肉を断裂したまま注射で痛みを抑えて乗り切ったと明かし、体を大きくする役作りはもう慎重に考えたいとも語っている。画面では凶暴な男を演じる一方、実際は気が小さく穏やかな性格だと自ら語っており、そのギャップから「ホブリー(ホ+ラブリー)」という愛称でも親しまれている。妻とは大学時代から長く交際した末に結婚しており、俳優転身という大きな賭けも家族の支えのもとで乗り越えたという。
「真似しないで」という本音
大企業を辞めた当時、ホ・ソンデの年収は7000万ウォンを超えていたと報じられている。その安定を捨てて俳優になった経歴から、遅咲きの成功例として語られることが多いが、本人はバラエティ番組で、同じように会社を辞めて夢に挑もうとする会社員へ助言を求められた際、「やめておけ」と即答して笑いを誘った。自身が味わった収入の途絶えや長い無名時代の苦しさを知っているからこその率直な答えであり、成功談を安易に美化しない姿勢がうかがえる。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
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- ホ・ソンデ — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- クラッシュ 交通犯罪捜査チーム — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- イカゲーム — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- カジノ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 静かなる海 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 天命の城 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08