キム・ゴウン
キム・ゴウンはソウル生まれの韓国の俳優である。幼少期の約10年を中国で過ごし、韓国芸術総合学校に在学中の2012年、映画『ウンギョ 青い蝶の秘密』で主演デビューした。『トッケビ』『破墓/パミョ』などで評価を高め、2026年には青龍シリーズアワードの大賞を受けた。[1][10][6][11][14]
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-08
生い立ちとデビューまで
中国の田舎町で過ごした10年
1991年にソウルで生まれ、4歳のときに家族と中国へ渡り、14歳で韓国に戻った。暮らしていたのは外国人がほとんどいない地域で、当時は韓国語より中国語の方が楽な時期もあったという。両親は家の中で中国語を使うことを許さず、韓国のバラエティ番組などをレンタルで借りてきて見せ、母語を保たせた。2024年に出演したYouTube番組では、今は単語をすっかり忘れて中国語はたどたどしいと笑いながらも、とっさの場面では口をついて出るかもしれないと話している。[1][10]
映画好きの父と「作る側」への憧れ
父が大の映画好きで、家には幼い頃からDVDがたくさんあり、娘にもよく見せていた。そのため映画やドラマは身近な存在だったが、本人によれば、当初は俳優になるより作品を作る側の一員になりたかったという。芸術高校に進んでからは親元を離れて暮らした。デビュー直後のインタビューでは、この頃は気持ちの浮き沈みが激しく、寂しさを感じやすかったと打ち明け、つらいときほど一人で抱え込んでしまう性格を直そうとしていると語っている。[10][5]
韓芸綜から『ウンギョ』の主役へ
高校卒業後は韓国芸術総合学校(韓芸綜)演劇院の演技科に進んだ。同校の先輩にあたる芸能事務所代表の目に留まり、2012年、チョン・ジウ監督の映画『ウンギョ 青い蝶の秘密』で、老詩人とその弟子の間を行き来する17歳の少女ウンギョ役に抜擢された。無名時代を経ずにいきなり主演級となった新人だったが、本人は、監督が自分を新人扱いせず「君は俳優だ」と繰り返し、敬語で接し続けてくれたことで、俳優としての軸ができたと振り返っている。[6][5]
活動の歩み
あえて大学に戻った新人時代
『ウンギョ』の公開後は取材やグラビア撮影、CMに追われ、演技から離れる日々が続いた。2012年10月の学内誌のインタビューでは、その間にかえって演じたい気持ちが募ったと語り、次の出演の話もあったが、急いで作品を選ぶより一呼吸置きたいと考えて大学に戻ったと説明している。復学後は学内公演で、孤独を抱える高校生を演じた。その後は映画『몬스터(モンスター)』『コインロッカーの女』『メモリーズ 追憶の剣』と出演を重ねたが、『ウンギョ』を除くと興行では苦戦が続き、いきなり主演級になった反動ではないかという声も向けられた。[6]
ドラマでの飛躍とスランプ
2016年、ドラマ『チーズ・イン・ザ・トラップ』と『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』が相次いでヒットし、改めてスターとしての力を示した。しかし本人は2019年のインタビューで、『トッケビ』を終えて作品を休んでいた時期に自己肯定感が崩れたと打ち明けている。運が良いのだから感謝すべきだと自分を叱り続け、つらいと感じることさえ自分に許さなかったのが原因だったという。立ち直るきっかけは、映画『변산(辺山)』の現場だった。この経験を経て、人の状態を簡単に決めつけず、相手に共感できるようになったとも話している。[6][7][4]
『英雄』から『破墓』へ
2019年には、母が遺したパン屋を守る女性ミスを演じた映画『ユ・ヨルの音楽アルバム』に主演した。2022年末公開のミュージカル映画『영웅(英雄)』では、明成皇后の死を目の前で見た宮女で、のちに独立軍の情報員となる設姫を演じた。2019年12月に撮影を終えながら、新型コロナの影響で公開まで3年待った作品である。2024年の『破墓/パミョ』では巫堂ファリムを演じ、同年11月の第45回青龍映画賞で初の主演女優賞を受賞。壇上では、演技にはつらい瞬間もあるが幸せの方がはるかに大きく、俳優という職業に就けたことに日々感謝していると述べた。[7][8][11]
配信ドラマでの充実と大賞
ドラマでは、2021年に始まったTVINGの『ユミの細胞たち』でタイトルロールを務め、2022年の第1回青龍シリーズアワードで主演女優賞を受けた。2025年はNetflixで2作を発表し、『은중과 상연(ウンジュンとサンヨン)』では、余命わずかな幼なじみサンヨン(パク・ジヒョン)からスイスでの安楽死に付き添ってほしいと頼まれるウンジュンを、12月公開の『자백의 대가(告白の代価)』では、夫殺しの容疑者に取引を持ちかける謎の女性モウンを演じた。2026年まで続いた『ユミの細胞たち』などで存在感を示し、同年7月の第5回青龍シリーズアワードで大賞を受賞。受賞の場では、作品に出られることを当たり前だと思ったことは一度もないと涙ながらに語った。[14][12][13]
エピソード
本物の巫堂に学んだ『破墓』
『破墓/パミョ』で特に話題になったのは、動物を供えて悪霊を追い払う「大殺クッ」の場面である。熟練の巫堂でも難しい儀式だと聞いたキム・ゴウンは、実際のクッを見に行き、巫堂たちを訪ねて日常を共にしながら学んだ。撮影に入ってからも、経文を唱えるときの手の動かし方などを一つひとつ巫堂に確認し、メッセージや電話、ビデオ通話で助言を受けたという。経文の場面では、霊の恨みを慰め、必要なら霊のために泣いてもいいという気持ちで臨んだと語っている。チャン・ジェヒョン監督の短編時代からのファンで、出演の話には心が躍ったという。[9]
声が震えた監督と初日の音外し
『영웅(英雄)』のユン・ジェギュン監督は、最初から設姫役にキム・ゴウンを想定していた。出演を打診する際に監督の声が震えていたため本人は戸惑ったが、後で理由を尋ねると、それほど切実だったのだと明かされたという。初めてのミュージカル映画で、空き時間には個人練習室に通い、短い日で2時間、長い日は半日ほど歌を練習した。撮影初日に音程を外したことで、もうこれ以上恥ずかしいことはないと吹っ切れ、恐れずにできるまでやろうと思えたと振り返る。明成皇后殺害の場面を歌うナンバーでは叫び続け、喉に血の味がするほどだったという。[8]
チョン・ドヨンと10年ぶりの共演
2015年の『メモリーズ 追憶の剣』で共演したチョン・ドヨンとは、2025年の『자백의 대가(告白の代価)』で10年ぶりに同じ作品に出た。私的には時々会っていたというが、前作の頃は夜中でも構わず先輩に電話をかけ、励まされるなど一方的に助けてもらうばかりだったと明かし、今回は先輩に頼もしく思ってもらえるよう臨んだと語った。チョン・ドヨンも制作発表会で、今回は自分の方が頼ったと話している。役作りでは、モウンが髪の陰に隠れず、顔がすべて見えているのに何を考えているかわからない人物であってほしいと考え、坊主に近い短髪にした。[13]
ウンジュンとサンヨンの関係
『은중과 상연』について、キム・ゴウンは二人の関係を単なる友情ではなく、一人の人間がもう一人の人生に与えた影響として読み解いたと語っている。哀れみや理解が長い年月をかけて積み重なったもので、人と人との愛に近いのかもしれないという。物語の核心にある安楽死の扱いについては、まず物語を丁寧に積み上げることが欠かせず、撮影中も全員が責任を感じながら慎重に一歩ずつ進めたと説明した。[12]
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。
- キム・ゴウン — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- ユミの細胞たち — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- シスターズ — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- 『ウンギョ』キム・ゴウン インタビュー「いつかウンギョを超える演技を」SSTV(ニュースインサイド)/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 韓国芸術総合学校在学当時の「スター キム・ゴウン」KBSニュース/公式一次情報/確認日 2026-10-08
- キム・ゴウン「『トッケビ』後に自己肯定感が崩れ、『辺山』で克服」ニュース1(ファイナンシャルニュース掲載)/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- 『英雄』キム・ゴウン「初のミュージカル映画、恐れを乗り越え成長した」聯合ニュース(Yonhap)/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- キム・ゴウン、『破墓』の巫堂役を完璧に演じるための準備を語るThe Korea Herald/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- キム・ゴウン「14歳まで中国で生活、もともとの夢は俳優ではなかった」錦江日報/参考出典/確認日 2026-10-08
- 第45回青龍映画賞、キム・ゴウンが『破墓』で主演女優賞聯合ニュース(Yonhap)/参考出典/確認日 2026-10-08
- キム・ゴウンとパク・ジヒョン、『You and Everything Else』の感情の層を語るThe Korea Herald/本人・関係者インタビュー/確認日 2026-10-08
- チョン・ドヨン「キム・ゴウンと『メモリーズ』以来10年ぶりの共演、今回は私が頼った」聯合ニュース(Yonhap)/参考出典/確認日 2026-10-08
- キム・ゴウン、第5回青龍シリーズアワードで大賞Korea JoongAng Daily/参考出典/確認日 2026-10-08