ハ・ジウォン
1978年生まれの韓国の俳優。1990年代後半にデビューし、『チェオクの剣』『ファン・ジニ』『シークレット・ガーデン』『奇皇后』などで時代劇からラブコメ、アクションまで幅広く主演してきた。KBSとMBCの演技大賞で大賞を受賞し、女性アクション俳優の第一人者とも呼ばれる。
更新 2026-10-08/出典確認 2026-10-09
生い立ちとデビューまで
本名チョン・ヘリムとして育つ
ハ・ジウォンは1978年6月28日生まれで、本名はチョン・ヘリムである。芸名の「ハ・ジウォン」はデビューに際して付けられたもので、日本でも長くこの名前で知られてきた。弟のチョン・テスも俳優として活動しており、姉弟そろって芸能界に身を置いた家族でもある。本人は後に、俳優を志したときに思い描いていたのは華やかなスターではなく、人の心を動かす存在だったと振り返っている。
スカウトから端役デビューへ
高校時代に芸能事務所の関係者の目に留まったことが、芸能界入りのきっかけになった。高校3年生だった1996年、KBSの青少年ドラマ『新世代報告書 大人たちは知らない』で小さな役を得てカメラの前に立ち、その後は大学で演劇映画を学びながら現場経験を重ねていった。最初から主役級だったわけではなく、学園ドラマ『学校2』(1999年)で反抗的な女子生徒を演じたあたりから、ようやく視聴者に顔と名前を覚えられるようになる。同時期にはホラー映画にも続けて出演し、「スクリーム・クイーン」と呼ばれた時期もあった。
活動の歩み
ホラーからラブロマンスへ
2000年代初めは、携帯電話をめぐる怪異を描いた『ボイス』(原題『폰』、2002年)や『ナイトメア』(原題『가위』、2000年)といった韓国ホラーで存在感を示した。一方でコメディ映画『色即是空』(2002年)では明るい役柄で興行的な成功も収め、怖がる顔だけの女優ではないことを証明している。テレビでは2003年の時代劇『チェオクの剣』(原題『茶母』)で剣を振るう女性捜査官を演じ、熱狂的なファン層を生んだ。翌2004年の『バリでの出来事』では、貧しさから抜け出したい女性が二人の男性の間で揺れる姿を演じ、最終回の衝撃的な結末とともに社会現象と呼ばれるほどの話題をさらった。
大賞と大ヒット作の時代
2006年の『ファン・ジニ』では朝鮮時代の名妓を演じ、同年のKBS演技大賞で大賞を受賞した。映画では『TSUNAMI-ツナミ-』(2009年)が観客1000万人を超える大ヒットとなり、『第7鉱区』(2011年)では海底石油ボーリング船の装備担当として本格アクションに挑んだ。ドラマ『シークレット・ガーデン』(2010年)のスタントウーマン役、『キング~Two Hearts』(2012年)の北朝鮮特殊部隊の教官役と、体を張る役柄が続き、2013年の『奇皇后』でMBC演技大賞の大賞も手にした。
円熟期と4年ぶりの復帰
2010年代後半以降はジャンルの幅をさらに広げた。『君を愛した時間』(2015年)では長年の男友達との関係を描く大人のラブストーリー、『病院船』(2017年)では離島を巡る外科医、『チョコレート:忘れかけてた幸せの味』(2019年)ではホスピスで働くシェフを演じた。ジョン・ウー監督の『マンハント』(2017年)で海外作品にも参加し、映画『担保』(2020年)では成長した娘役で観客の涙を誘った。『カーテンコール』(2022年)の後しばらくドラマから離れたが、2026年にENAの『クライマックス』で、かつてトップスターだった検事の妻チュ・サンア役として4年ぶりに復帰し(同年3月から全10話)、同年9月にはリュ・スンリョンと共演した映画『비광(ピグァン)』で久々にスクリーンへ戻った。
エピソード
役のための猛特訓
準備に手を抜かない俳優として知られ、作品ごとの特訓ぶりはたびたび話題になってきた。『ファン・ジニ』では伽耶琴や舞踊を長期間練習し、妓生らしい所作を身につけて撮影に臨んだ。『第7鉱区』ではバイクの運転やダイビングを、『シークレット・ガーデン』ではスタント技術を学び、多くの場面を代役なしでこなしたとされる。男性俳優でも敬遠しがちな激しいアクションを早くから引き受けてきたことが、「韓国女性アクションの第一人者」という評価につながった。2015年のインタビューで、意識している後輩のアクション女優はいるかと問われると、「いない、私は至尊だから」と冗談めかして笑い飛ばしている。
弟との別れと現場での人柄
2018年1月、俳優として活動していた弟のチョン・テスが34歳の若さで亡くなった。所属事務所は、うつ病の治療を受けていたことを明かし、葬儀は家族だけで静かに営まれた。ハ・ジウォンは公開を控えていた映画『マンハント』のマスコミ試写会など公式日程をすべて取り消し、弟を見送った。一方で、撮影現場では明るい笑顔でスタッフや共演者を気遣う人柄で知られ、長いキャリアを持ちながら初心を失わない真面目さを評価する声が多い。
40代で「新入生」に
2026年には演技以外の活動でも話題を集めた。JTBCのウェブバラエティ『26학번 지원이요(26年入学のジウォンです)』では大学の新入生として学生生活に飛び込み、若い世代と同じ目線でキャンパスを体験する姿を見せた。さらにMBCの音楽番組『ショー!K-POPの中心』で歌のステージに立ち、大学生向け雑誌の表紙も飾るなど、デビュー30年近くになっても新しいことに挑む姿勢を崩していない。
賞レースと歌への挑戦
受賞歴の厚みも彼女の経歴を特徴づけている。KBSとMBCの演技大賞で大賞を受けたほか、映画とテレビの両部門で主要な女優賞を手にしてきた。残るSBSで大賞を取れば地上波3局制覇になるとして、ファンの間ではたびたび話題にのぼる。また、俳優業の合間に歌手としての顔ものぞかせ、2003年には歌手PSYが参加したタイトル曲「Home Run」を含むアルバムを発表している。2026年の音楽番組では、ネット上の公約を果たす形でこの曲を23年ぶりに披露し、当時を知るファンを懐かしがらせた。
プロフィール
作品
年は作品の公開日・放送開始日です。本人の参加時期を示すものではありません。
出典
リンク先の著作権は各発行元に帰属します。本文は転載せず、確認した事実をもとに書き起こしています。
- ハ・ジウォン — 人物の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- カーテンコール — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08
- チョコレート: 忘れかけてた幸せの味 — 出演者・公開日の構造化データWikidata/構造化出典/確認日 2026-10-08